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経営状態に十分な満足をされていない会社は少なくないと思います。
市場環境などの変動により、これまで優位性を持っていた事業がなかなか思うようにならないというような分野は少なくありません。
当たり前の話に思われるかも知れませんが、経営改善の第1歩は、まず実態を把握する事ですが、意外と多くの事業所での実態把握手法には、不十分な点が見受けられます。
それは、帳簿類の数字のみの分析に終始されていたり、実績を分析するためのレジュメなどを用いられていても、過去の環境を前提とした古い項目で分析されているケースが散見されます。
現状に即した、実際の状況を把握し、その実態を改善の素案に結びつけるためには、これまでの手法を実践的な分析に変更して把握することが先決です。
改善のためには、まずこのステップに十分な時間をかけることが大切です。
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ステップ1と同時並行しながら、その問題になった項目について現場での状況を確認し、問題点を把握・整理します。
ただし、現場での問題点という視点は、経営側の短絡的都合による視点に終始した見方では、改善どころか、かえってスムーズな企業活動を阻害させかねませんから、あくまでも現場で大切にしなければいけない事をしっかりと見極めながら、根拠の無いこれまでの方法論に頼っていた点の改善を行うために、現場での「5W1H」について徹底的に分析しなければなりません。
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ステップの1と2で把握した現状を分析して、問題点の分析と整理をします。
ここで重視しているのは、様々な財務分析や効率分析に基づく係数値だけにとらわれすぎない事です。
それらの係数値にとらわれすぎると一見効率的に見える改善策であっても、その事業所の良さや特徴を失う事も珍しくありませんし、それがきっかけで経営状態が悪化するというような例も世の中では少なくありません。
したがって、個々の分析結果を他の会社と同じ遡上にのせて判断するのではなく、それぞれの特性に十分配慮した上での問題点の整理を行います。
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ステップ3で整理した問題点を、どのような手法で改善するかについて、経営者だけでなく、部門責任者や現場リーダーと討議します。
このような経営改善会議は、「実際にどこでもやっている」と感じられる方も多いと思いますが、社内の定例の経営改善会議は、つい「現状肯定」的な前提での論議になる事がほとんどです。
本来の経営理念に基づき、骨格になる部分をしっかり認識した上で、それぞれの部門や業務が、「誰に、何を、どのように」あるべきかを念頭に置きながらの思考を行うことで、「現状の肯定ばかりに終始」せず、「本質論に基づいた」検討を行えるようになります。
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十分に検討した改善案について、実施要綱をまとめ、それを実行します。
その進捗状況を把握し、定期的な実情確認とフォローアップ対策を検討します。
その上で、さらに改善すべき課題を見つけ、それに対して有効な対策方法を検討し導入します。
もちろん、新たな手法などの導入をスムーズに行うには、既存の評価制度の見直しも同時に検討する事は言うまでもありません。
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