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トワイライト”裏”業務日誌 2007年7月・8月
7月4日
 皆さんは、今日のスペシャルドラマ「新幹線ガール」を見ましたか?
 タイトルが、いかにもベタベタなネーミングなので、興味をそそられなかった方も多いとは思うけど、いわゆる新幹線のパーサーの物語です。
 実は、同名の本が、実際のパーサーの名前で出版されていて、これが意外にブレイクしていたので、TV局が目をつけたに違いないとにらんでいるのです。
 それに加えて、先日、東海道新幹線にはN700系という新しいシリーズの車両がデビューしたので、きっとそのPRもかねて、JR東海の協力があり、N700系を前提としたドラマになっているんだと思う。
 このドラマをご覧になった皆さんが、どのような印象を持たれたかは別として、このドラマより原作は、もっとパーサーのプロとしての自覚と努力、そして品格もうかがい知れる、とても良き1冊なので、是非皆さんも機会があったら読んでみて下さい。
 この原作者は、ホテル関係の専門学校を卒業後、ホテルに就職したものの、その現場で、本来のサービス業の理想との乖離に苦しみ、体調を崩し退職したものの、パーサーになって、本来のサービスを大切にできる事の喜びを伝える、本当の意味でのホスピタリティとは何をを考えさせる1冊です。
 近年ホテルなどで、盛んに「ホスピタリティ」というキーワードが重視されているものの、個人的には高級なサービスと勘違いしているとしか思えないケースが多いのに、このパーサーは、本来のホスピタリティをホテルで実践しようとして苦しみ、今度はパーサーとして、お客様と喜びを分かち合っているのです。
 図らずもオレは、ホテル科のコースで講義を担当しているし、そのコースの学生達の悩みも相談に乗っているので、その学生達にも是非1度読んでもらいたい気がします。
7月5日
 一昨年まで、皆さんと比べて、最も季節の移ろいに縁遠かった新枝です。
 それまでは、暑いか暑くないかの皮膚感覚の差でしか無かったのに、去年から写真教室の関係で、花や自然を撮影する事になり、日本の伝統的な24節気という細かな細分化が必要な理由がようやく実感として理解できたのです。
 そういう文化的大逆転生活が始まってからというもの、草花の芽吹きなどに、それまでと違って、少しは敏感になり、仕事の予定などでなかなか実現できない事は多いものの、実際に眺めたり、撮影に行く努力や、それによって得られる充実感を再認識しているのです。
 花のそばに、しばらく佇んでいると、きっとそれが納得できるようになると思うので、忙殺されている生活を送っている皆さんも、是非そういう時間を作ってみる事をオススメします。
 
{今日の作戦}
 今日は、連日の早起きを、久々にしなくても済む日だったので、少し日頃の疲れを癒そうと思っていたけど、今後1週間の天候を考えると、やはり今日は最大のチャンスだろうなぁ…と思い、睡眠不足を押して早朝から撮影に行ってきました。
 今日の撮影対象は「蓮(ハス)の花」です。
 「ハスとは、えらい地味なものを撮るんやなぁ」とお感じかも知れないけど、立派な仏教徒とは言えないオレとしても、ハスの花というのは、不思議な魅力を感じているし、実はもう1つ撮影動機があるのです。
 それは、以前オレの窮地を救ってくれたMちゃんも、このハスの花をこよなく愛しているようなのです。
 Mちゃんのホントのキャラを知らない人がMちゃんを見れば、花が好きなのは納得できても、「ハスが好きだ」と聞くと、「へぇ〜意外!」と誰でも言うはずなのです。
 オレも、ハスが好きだと聞いたのは、ほんの1年前で、その時のリアクションとしては、「へぇ〜、意外なモノ好きなんじゃねぇ」と言っておいたけど、それは世間一般として”意外”なだけで、多少なりともMちゃんの心根などに触れていたオレとしては、とても納得していたのです。
 ハスの美しさというのは、花自体の美しさも然ることながら、決して綺麗とは言えない環境であっても、そこの中の極楽の象徴として清楚な美しさを表しているからだと思っているのです。
 だからこそ、混沌とした世の中で、そして清楚な美しさの象徴として仏教でも大切にされているし、今の世の中のように、泥だらけにみえる環境なのに、その汚れの影響を受けず、本当の美しさを大切にしているハスの姿が素晴らしいんだと感じているのです。
 人間は、自分に共感を覚えるものに大変な親しみを感じるのは、皆さんも実感されていると思うんだけど、Mちゃんもハスに(自覚しているかどうかは別として)そういう共感を感じているのを、鈍感なオレでも理解できていたからなのです。
 去年話を聞いたのは、ちょうど盆の前で、たまたまクルマの作業の為に、盆にMちゃんが来る事になっていたから、それまでの感謝の印で、ハスの花でもあげようかと思ったものの、普通の花屋には、ハスの花なんてものは無いのです。
 「やっぱりハスと言えば、お寺!」
 というワケで、お寺の周辺の花屋なら…と思い、何軒か突撃してみたけど、やはり無くて、お店の人に聞いてみると、枯れた後の種子の部分(盆時期に仏壇やお墓に飾ってあるのを見られた方も多いはず)ならあっても、生花は、ほとんどセリでも見る事が無いと教えてもらったのです。
 そこで、せめて来年のシーズンには写真でも撮影して、プレゼントしてあげようと、1年がかりで温めていた作戦だったのです。
 ハスの花は、午前中咲き、午後はなんと閉じてしまう傾向があるため、ちょっと遠征する事になると、かなり早起きをしなくてはいけないし、多少雨が降った後は風情があると言っても、土砂降りの中で撮影しても、絵にならないため、前後の天候をにらむと、今日が最良日だろうという事になって、三原市の奥まで遠征してきたのです。
 午前中を完全に潰してしまった作戦だけど、何とか写真をプレゼントできる結果にはなりました。
 空振りでなくて、ホンマに良かった!
7月25日
 ちょっと日誌をサボっている間に、西日本は、ほぼ梅雨明けしてしまいました。
 雨が降れば「雨降りは、うっとおしい」とぼやき、梅雨が明ければ「暑くなった」とぼやいている皆さん、是非、発想を変えて梅雨は「これで水不足が解消される」と喜び、晴れになれば「これで野菜がよく育つし、ビールがうまい」と喜んでみてください、きっと毎日が楽しくなります。
 ちなみに、私は4月から暑いとぼやいています(笑)
 
{合言葉は”裏業務日誌”??}
 今日午前中は、講義を担当している日なんだけど、ある人から、「ウ・ラ・業務日誌…」というフレーズが、何の前ぶれもなく飛び出したのです。
 さらに「最近更新してないですね。楽しみにしてるのに」という一言も付け加えられたので、睡眠不足も吹き飛んだのです。
 ま、アクセス制限などをかけていないので、当然誰が読んでもおかしくないし、全然構わない事だけど、普段、講師としての講義期間というのは、あくまでも、委嘱を受けた講師という立場なので、講義内容を解りやすくするために、経験的一例として、いくつかの車関係での事例を紹介する以外は、あまりオレの仕事をアピールしない事にしているのです。
 そういう姿勢をとっているので、過去には「なんで先生は、自分の本業の宣伝をしないのですか?私たちが利用させてもらったら迷惑ですか?」と聞かれた事もあるんだけど、「そりゃもう、利用してもらうのは大歓迎だけど、講義が終了するまでは、一応講師としての立場で係わっているので、あまり積極的に話題にしない事にしているんですよ。本業をその場でやたらとアピールするのは”イヤらしい”でしょ?だから自粛しているんです」と説明した事もあるので、講義の終盤にならないと、ウチの名前さえも、受講される方は知らないはずなのです。
 ところが、幸か不幸か、オレは名前もキャラも一般的ではない(多少は自覚もあるんです…笑)ために、オレの名前で検索すると、いとも簡単にwebショップや、この脱線日誌も発見は容易なようです。
 別に嫌がっているわけではないものの、突然のツッコミで動揺しているオレに、日誌の感想などを述べていただいたんだけど、その期待?に応えて、「今日・明日中に更新します!」と宣言してしまったので、今必死に書いているというわけです。(中身は別として、期待は裏切りません!)
 どうだ!約束を守ったでしょ!?(爆)
 
{広島高裁の裁判の事}
 昨日から、また光市の母子殺害事件の差し戻し控訴審の集中審理が始まったのは、皆さんもニュースなのでご覧になっていると思うし、続々と奇奇怪怪なストーリーが展開されているのは、お聞きになったとおりです。
 その争点については触れないけど、1つだけ真実が伝えられていないので、ここで紹介しておきます。
 それは、先月の集中審理の1日目が終了して、「ドラえもん云々」という奇想天外な発言があった後で、地方ローカル局の夕方のニュース番組で紹介された内容なんだけど、この被告に、1年前から度重なる回数接見していた僧侶が、集中審理1日目が終了した直後、放送局のインタビューに答えたものだったのです。
 その時に、その僧侶は「彼(被告)は、相当悩んでいた。それは、差し戻し審が決まってから、こんな証言(先月からの差し戻し審での被告の発言内容)をして良いのだろうか?と、自分自身の証言する予定の内容について、その是非を悩んでいた」というものなのです。
 もう少し補足すると、先月から始まった具体的な内容の審理の際に、これまでの供述を覆して(弁護人の誘導による)別な新たな証言を行うことについて、非常に良心に従って考えれば、迷いがあると解釈できる内容だったのです。
 それに対して僧侶は、被告に、良心に従った証言を勧めたものの、今日の証言(先月の被告の証言)を見ると、その迷いとは違って、(弁護士と打ち合わせている)予定どおりの発言だったと、インタビューに答えていたのです。
 オレは、そのインタビューを見ながら、「これは、とてつもなく凄いスクープじゃんか!」とビックリしたんだけど、その後、その系列のキー局でも、そのローカル局でも、そのインタビューは取り上げられなかったのです。
 きっと、社会的影響の大きな裁判に対する世論への影響を心配して、放送を中止したんだと思うけど、今日も枝葉の部分の問題点を争点にしている事もあり(殺害方法…ただし、この部分に関しては、動機や過失致死かどうかは別として、新たに出てきた片手による手法は正しいかも知れません)、事の本質を見誤らないためにも、これ(僧侶のインタビューの中身)は皆さんも知っておくべきだとは思います。
7月28日
 改めて言うまでも無く、オレは車業界の人間です。
 ところが、色々な分野に係わっているのを一般的な常識で考えると、「理解不能」と思われても不思議では無い事を、オレ自身も多少は感じているのです。
 確かに、最近依頼が多くなってきたコンサルティングに関すると、マーケティングに関する事を教えていたり、財務諸表を分析できたり、組織内での陥りがちな心理学的な落とし穴などの発見と改善など、これまでやってきた事を活用する内容なので、まぁ、そういう事もアリかもという気にはなるんだけど、一般的に、各分野の専門技術などに関する相談を受ける事が多いのは、昔から自分でも不思議でならないのです。
 先日も、某昇降機保守会社から、いくつかの相談を受け、ウチからその対処用の補修剤を出荷したし、過去を振り返ってみれば、色々変わった話は少なくなかったのです。
 
(遊園地の機関車、電話で故障診断事件)
 あの遊園地で子供が乗る客車を引っ張っている機関車の故障の原因が解らないという事で、電話相談を受け、電話で診断、その後、分解してみると、診断は的中している事が判明し、その遊園地のスタッフの中で、伝説になってしまい、後日、スタッフと顔を合わせた際に、「”あの”新枝さんですか」と、”あの”が付いた呼ばれ方をして、いたく恥ずかしい思いをした。
 
(某自衛隊の某車両のエンジン不調診断事件)
 これも似た話で、演習場で立ち往生していたのを電話で診断。
 ただし、この話は防衛関連法の関係で、関係者に迷惑がかかるので、どこの何かを特定できるネタは日誌に書けません(とは言っても、地方連絡部などで使っているバンの不具合について相談されても、防衛関連の法律が気になるワケは無いので、それなりの装備ではあります)
 
(スキー場のゴンドラの要部整備に参加事件)
 スキー場でも吹雪くところや、頂上まで距離があるところは、リフトではなくゴンドラが装備されているところも少なくないけど、あのゴンドラって、ケーブルは常に動いているのに、ゴンドラ自体は上下の駅で止まっているでしょ?
 あれは、駅でケーブルを掴んでいるツメを開放しているんだけど、その部分が磨耗が激しいので、その部分のメンテナンスに、ウチのノウハウを導入するべき、現地指導に出かけたのです。
 一緒に作業を行う、現地の作業スタッフとも、それなりにコミュニケーションを取れるようになってから、ディーラーから来たと言うと、鳩が豆鉄砲食らったくらいビックリされてしまったけど、山の中の風が夏でもエアコン並みの涼しさをもたらす事を初めて知った、貴重な経験の日でもありました。
 
(フジヤマに関係した事件)
 これは、残念ながらウラが取れていない事件なんだけど、多分間違いない話です。
 ある日、勤務先のディーラーで通常業務をこなしている最中に、某タイヤメーカーの営業マンが来て、打ち合わせを行っていたのです。
 その最中に、オレに電話がかかってきたので、打ち合わせを中断して電話に出ると
 
相手「人間がガマンできるG(上下方向への重力)ってどのくらいでしょう?」
オレ「それは状況によって、まったく異なると思います」
相手「ジェットコースターの話です。これまでの常識を超えるコースターを設計する際に、どんな基準で考えれば良いか、設計担当者に相談されているんです」
オレ「まず、瞬間なのか、連続するGなのかで大きく異なります。例えば、プールへの飛び込みなどは20Gくらいかかる事もありますが、戦闘機などで連続してかかる場合は、それなりの訓練を行って、Gに耐えることのできる装備を付けても8G以上は非常に辛いんです。また、人間にかかるGは、下向きのGには強くても、上向きの浮き上がるGには、数値が少なくても極めて弱いという傾向があるのです」
相手「それらを、どうやって測定するのが良いのでしょう?」
オレ「そういう生理的なGに対する研究は、日本では航空自衛隊の航空医学実験隊という部隊が、最も進んでいると思います。航空医学実験隊では、研究実績だけでなく機材も相当揃っていますし、航空機のGのかかり方とジェットコースターは似ているので、とても参考になるはずです」
相手「では、そこに相談すれば、それなりのアドバイスが得られるという事ですね」
オレ「う〜ん…、あくまでも防衛庁(当時)の部隊なので、どこまで民生協力が可能なのかは不明ですが、連絡先を調べておきましょう。それと参考にするのは、〜という文献などが良いと思いますよ」
 
 電話を切った直後に、某タイヤメーカーのKさんは、開口一番
「新枝さん、さっきの電話、誰からですか?? 話聞いていたら、ディーラーに相談する内容じゃないので、相談する人も相談する人だし、それを答える新枝さんも新枝さんですよ」
と、ニヤニヤしながら、とても何か言いたげな表情だったのです。
確かに、Kさんの言わんとする事は解るけど
「そうは言っても、Kさんだって、ゴルフやらないオレに、スランプ脱出法を以前相談しに来たじゃない」
と、ツッコミを入れると、
「まぁそうだし、あの時には目からウロコのアドバイスがあったけど、ホントにワケわからない人ですねぇ」
と、勝手に自分の事は棚上げして、まとめられてしまったのです。
 Kさんは、いわゆるシングルプレーヤーで、フォームなども自分で確認しながら練習する頭脳派だったので、本来、シロートのオレが口出しする事なんて不要だったけど、そういう人に陥りがちな、頭の中で描いているフォームと、実際のフォームのズレのチェック法を指摘したら、実に納得されていました。
 
 それはともかく、さっきの電話の主は、そういう施設を建設する側の担当者(知人)からの電話だったわけです。
 その電話の事は、スッカリ忘れていた数年後、フジヤマが完成して話題になった際に、そのフジヤマの完成までの事をドキュメントでまとめた番組があって、それをたまたま見ていると、最終チェックの際に、なんとオレンジのフライトスーツ(当時)を着込んだ、航空医学実験隊が機材をフジヤマに積載して、乗り込み、生理的データを取っている姿が放映されていたのです。
 「おぉ!偶然と呼ぶには、あまりにもあり得ない状況!あの時の電話相談は、フジヤマのためだったのかぁ。オレのアドバイスそのものじゃないか」とテレビに向かって叫ばずにはいられなかったのです。
 色々提案しても却下され、その後オレの提案どおりの内容が導入されていたというのは何度か車業界でも経験したけど、この時ばかりは「アイデア泥棒!アイデア料よこせ!?」と言いたかったのを、今も忘れる事はできません(笑)
 
{愛情があるからこその厳しさ}
 2回に分けて放映された海上保安庁の潜水士の養成ドキュメントをご覧になりましたか?
 最近は、いわゆる「海猿」として有名になった潜水士は、訓練も厳しく、事前に選抜されているにも係わらず、残念ながら落伍者も出るのは、戦闘機パイロットと同じです。
 その同期から落伍しかかった仲間を、他の同期が自分の事のように心配して支えているのに、教官からは、とても厳しい言葉が放たれ、時には殴り倒される光景が映し出されていました。
 でも、勤務から開放された、その鬼教官が自宅に帰った時に、奥さんは「手を出してしまった時には、とても本人(教官)は悩んでいますし、(他の教官に)”フォローしといてもらわんといけん”と、いつも言ってます。”大丈夫か?”とは、自分では言いたくても言えないので、悪者になっているみたいですが」と、教官のホンネを代弁していたのです。
 それを受けて教官は、(放映されて、その後の期の学生が見る事を想定して)「そんな事はないですよ。」なんて誤魔化していたけど、もちろん奥さんのコメントがホンネなのは、聡明な皆さんであれば、一発でわかる事ですよね?
 今の世の中には、上っ面だけの愛や、一見居心地良さそうに見える、表面的優しさだけの愛が横行しているけど、この教官は、本当に学生の事を大切にしているし、愛情を持って係わっているからこそ、厳しさを
もって接しているはずなのです。
 クリアできずに最後に残った課目に取り組んでいる学生に、余計なプレッシャーを与えないようにと、視界の中に同期生が入る事を許さなかった教官が、最後の1回を潜ってプールの底に着いた後に、見守っている同期生達を、プールサイドに呼び寄せて、一同でクリアした事を喜んだ時には、どれだけ教官が、この学生の事を気にしているか、とても伝わってきたものです。
 多少痛い目をしてでも、経験しないと解らない事を、ずっと見守るのも愛、でもリカバリー不能な事には、この方法は通用しないので、厳しくストレートにぶち当たる事も愛だと思うのです。
 残念ながら、オレの名言ではないけど、ある外国の著名人(名前は失念)の名言は、いつも肝に銘じていて、「愛情の反対は何か?」という問いかけに対して、「恨み」というような回答をする人が多いけど、愛情の反対は「無関心」で、オレも同感です。
 だから、厳しい直言も愛情だし、遠巻きにしてしまう事は、愛情の逆という事になるのです。
 この話については、ある人から宿題を出されているので、そろそろその事を日誌に書かないといけないと思っているから、近いうちに、1つの話を書こうと思います。
8月3日
{ウサギ}
 皆さんは台風5号の影響はありませんでしたか?
 明日、再上陸が予想されるので、まだ過去形ではない地域の方もいらっしゃると思うんだけど、昨夜Hさんから「(台風5号の名前が)何で”ウサギ”なんですかね?」という質問を受けたので、ついでに日誌でも書いてみます。
 その時代を知らなくても、戦後の事件・事故・災害をご存知の方であれば、ジェーン台風などという名前がついている台風の存在をご存知だと思うのです。
 でも、その後、日本での名前は、その年の通し番号になってしまって、「何だかホームランみたいなカンジ」だと思われる方も多いと思います。
 ところがどっこい、ちゃーんと日米ともにネーミングは滅びていないのです。
 アメリカでは、当初からジェーンやキャサリンなどと女性の名前を付けていたのは、先ほど触れたとおりで、これをどう考えるかは皆さんに委ねるとして、台風を女性に見立てたのは、色々な思惑があるという気がします。
 ところが、これに噛み付いたグループがあり、現在は男女の名前を交互に付けているそうです(これも男女同権なのか??…笑)
 さて、日本での話としては、現在、アジア地域での統一名称が決められていて、参加国がネーミングを用意し、その140個のネーミングを順番に振っているのです。
 今回の「USAGI」は33番目の名前で、たまたま今年の第5号に順番が回ってきただけなのです。
 そして、この140個後の台風にもUSAGIというネーミングは付けられるので、固有名詞というワケでもないという、ちょっと不思議なネーミングなのです。
 ちなみに、34番目の名前は、ラオスが付けた「パブーク」(大きな淡水魚の意味)で、次回の日本の作ったネーミングは14個後の「KAJIKI」だけど、今年中にそのカジキが拝めないのが望ましいところです。
8月6日 開口一番
 常連のお客さんでもあるF君と待ち合わせしていた時に、待ち合わせ時刻頃にF君から電話があったのです。
 F君は、九州から前日広島入りしていて、深夜の移動だという話を聞いていたので、オレは早合点しながら電話に出て開口一番、ニヤニヤしながら「やっと起きた〜??」と、いかにも、約束の時刻に目が覚めてビックリして電話をかけてきたという想定で、軽〜いジャブを入れるつもりで言ってみたら、電話の返事は奥さんの「すみませ〜ん」という声でした(爆)
 「今、向かっているけど、混雑で少しだけ遅れる」という伝言のために、運転中のF君の代わりに、奥さんが電話をかけてきてくれたんだけど、聞きなれている声とは言え、奥さんの声を聴いた瞬間に、「しまった!」と、頭の中は真っ白になりました。
 その後、待ち合わせ場所に訪れたF君一家に、ちょっと恥ずかしい思いをしながら顔を合わせて、商品を引き渡したんだけど、ホントに恥ずかしい話でした。
 正直に告白すると、オレは、この手の失敗がいくつもあるのです。
 見ず知らずの人に、そんなアホな事をすることは当然無いんだけど、回を重ねて、販売員とお客さんの垣根が取り払われた関係になると、電話でいきなり笑わせたり、ボケをかましたりする事があって、それを今回のように家族に直接聞かせようとする人や、逆に、聞き覚えの無い声の主で、何かを言わせて、オレの反応を見ようとする人などが少なからず居るので、今回のような失敗は時々あるのです。
 幸いな事に、致命的ミスは犯してない(いくらなんでも、それくらいは注意してます)けど、ちょっと反省です。
 是非、皆さんの電話でも失敗談をお寄せください(笑)
 
{台風6号}
 早くも、日誌に書かれていた台風のアジア名に反応された方がありました。
 「書いてある内容を読んで、ホンマかいなと思っていたら、6号が発生して、その名前を調べてみると、ちゃーんと”パブーク”になっているではないですか。ホンマだったんですねぇ」だそうです。
 そりゃ、次の台風の名前なんて、ウソを言ってもバレるのは、まさに時間の問題なんだから、ホントの事書くに決まっているではないですか。
 ね!
8月11日
 盆前というのは、日本の行事の節目の1つなので、それまでの仕事をキッチリと片付けておかないといけないという事もあって、オレに限らず、皆さんも何かと気ぜわしいと思うのです。
 オレは、それにプラスして、継続的に訪問しているコンサルのために、10,11日出かける事もあって、9日はとても大変な思いをしたんだけど、それのおかげで心置きなく下関にコンサルに赴く事ができたのです。
 こちらに訪問する際は、朝9時から業務ができる体制で訪問する関係で、なんと朝4時半起き、6時スタートを毎回繰り返しているし、前日までに、懸案になっている仕事を片付けておかないといけないので、前夜も十分な睡眠がとれず、なかなかハードではあるのです。
 春から、毎月訪問して、様々な分野の問題点を整理し、個々の問題を個別に解決するのではなく、基本的な理念や戦略を前提にしながら、他の問題点をうまく絡めながら、抜本的解決法を見出すようにしているので、ヒヤリングで現れていない背景や前提を想像しながら対処するのが大変ではあるのです。
 しかし、すでに4ヶ月関わっている、こちらの事業所だけど、実態がはっきりと把握できるようになり、その良さも問題点も、経営者と認識を共有できるような状況になりはじめ、はっきりと改善を実感する事ができるようになりはじめているのは、オレにとっても何より嬉しい事なのです。
 とかく、コンサルが入る改善というと、従業員に無理を強いて、給与などの待遇面を圧迫する事で、経営者に喜んでもらうようなケースを見聞きする事が多いんだけど、それでは一過性として表面的な数字が改善する事があっても、長期的に考えれば、決してプラスにはならないと考えています。
 特に、社員に弾圧まがいの施策を押し付け、現場では仕事がやりにくくなるだけでなく、現場担当者としての意見も封殺してしまうような雰囲気を作り、それで生じた表面的な結果だけを経営者が喜び、その成果をコンサルタントとしての成果として評価していると、間違いなく、その会社は活力を失ってしまうのです。
 だからこそ、スジの通らない事を、極力排して、現場担当者としての責任と応分の権限や誇り、信頼を持ちえるために、管理者などが見落としてしまっている諸問題も、心理学的な考察も含めて改善するのが、オレのやり方の1つなのです。
 多くのコンサルタントが陥ってしまっている大きな勘違いとして、直接依頼されている(コンサルとして雇われている)相手は経営者なので、つい経営者に喜んでもらう事をやろうとしているという問題があるのです。
 もちろん、経営者に満足を持ってもらわなくて、コンサルは成立し得ないんだけど、大切な事は、刹那的・表面的な面だけで経営者に喜んでもらうのが大切なのではなく、経営者にも大いに悩んでもらい、汗を流してもらい、一緒に問題の把握と、根本的な解決を図ることで、会社の状態が良くなる事が大切で、それにより結果として、社員にも、経営者にも喜んでもらってこそ、本当の意味があるはずなのです。
 そういう意味合いにおいて、今回の訪問先は、徐々にあるべき方向に向かって歩み始めているので、オレとしても、今後のさらなる改善を楽しみにしているのです。
 もちろん、来月も訪問します。
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