トワイライト裏業務日誌 2007年1月・2月
1月7日
 皆さん、正月はいかがでしたか?
 多くの皆様からの年賀状や年賀メールをいただきありがとうございましたm(_ _)m
 車で帰省された方も多いとは思うんだけど、今年は比較的雪による交通障害も少なくて、大変な思いをされた方は少なかったんじゃないかと思います。
 オレは、年末の大掃除もそこそこに(途中でやめたという意味です!)、元旦は予告どおり朝からずっと飲んだくれに。
 そして、2日目以降は、映画中心の生活で、合間にトス・バッティングの手伝いと、商品撮影の研究や練習をしていました。

{12月の質問への回答編}
 仕事の問い合わせではなく、もちろん日誌ネタに関する質問の回答です。
 まず、「日誌にあった、日航機123便の事故で、正確に語られて無い事って、私のように専門知識の無い人間でも、解りやすい事項って何ですか?」という質問にお答えします。
 この事故を皆さん、どのように呼ばれていますか?
 多くの方は、日航機御巣鷹山の事故とか日航123便事故というような呼び方をされている方が大半なのではないでしょうか?
 日航123便というのは、少なくともその事故当時の便名だったので正しいんだけど、実は御巣鷹山というのは間違いなのです。
 マスコミによっては、御巣鷹山とは言わず、「御巣鷹の尾根」というような呼び方をするケースもあるのは、皆さんも目にされた事があると思うのです。
 確かに、尾根沿いに墜落していたので、こちらのほうが正確な気がするかも知れませんが、実はあの尾根、御巣鷹山の尾根でも何でもないのです。
 その隣の高天原山の尾根なのです。
 それを、警察だったか、防衛庁や政府、地方自治体だったかが、朝になってようやく発見した当初に、間違って発表したのが、今も一人歩きしたままで、どの報道機関も訂正していないままなのです。
 報道や事故の記録にとって、事故現場は、重要なポイントの1つだけど、その場所の名称さえ正確でないまま、20年も呼ばれ続けているというわけなのです。
 そして、この事故には、発生当初から、一応定説とされている圧力隔壁の損傷が主原因ではないという噂が囁かれているのは、耳にされている方も少なくないと思うのです。
 陰謀説に始まり、消極的な「早期発見妨害説」など色々な噂が絶えないし、確かに矛盾する点も多い事故で、そういう主張をする書籍も多いのです。
 その中には、かなり手間をかけて検証されているものもある反面、いわゆる「トンデモ本」よりも思いつきの羅列のような本もあるので、是非興味を持たれている方も、決して1冊だけを鵜呑みにせず、数冊を読破される事をオススメします。
 特に、個人的にトンデモ本だと思っているのは、現在某大学の調査役という肩書きになっているI.M(日本語的イニシャルで読んでください)という作者の本(しかもシリーズ化されている)です。
 シリーズが進むにしたがって、想像を超えた妄想の世界に入っていて、ついでに言うと、そういう仮説を立てるのは構わないけど、実現可能性をホンマにアンタはわかっとるんかいな?と思う記述が多いのです。
 例えば、この事故の隠された原因として、自衛隊機もしくは、無人の標的機かミサイルが誤って衝突したという仮説があり、それ自体は否定できない十分な可能性があるものの、この作者は「これ(ミサイル)を命中させて性能を確認しようとした技術者達は、一瞬で撃墜してしまうのでは技術的な満足を充足できないので、敢えて垂直尾翼の半分を損傷するように狙いを定めた」(要約)とか、「羽田に必死に戻ろうと、熊谷の西25km近くまで戻ってきた事故機が、急に左旋回して墜落現場に墜落したのも、米軍機もしくは自衛隊戦闘機が、あの3つの県の境界が入り組み、捜索が遅れる地点に墜落させるために、タイミングを計ってミサイルを発射した」(要約)なんて事を平然と書いているのです。
 当時のミサイルの性能から言うと、熱線追尾タイプはエンジンを追っかけるし、レーダー誘導タイプでも、機体のどの部分に命中させるというような精密誘導なんてできるわけがないのです。
 それどころか、ミサイルというのは、皆さんも命中してから爆発すると思っている方が多いと思うけど、他にも、近接信管と言って、巨大な金属に接近したら、その時点で爆発するようなシステムも組み込まれているので、そんなピンポイントを狙う事なんて無理なのです。
 ましてや、どこに命中させたから、どのような旋回をして、どこに墜落するかなんて、逆算できるわけはなく、あまりにも実情やテクノロジーを知らないとしか思えない記述がズラズラと続くのです。
 しかも、その文章の冒頭には、「今、突然閃いた・・・」みたいな言葉が書かれていたりして、この作者、大学の調査役って、何を調査しているのか知らないけど、事故原因の究明とは別にしても、物事の解明のステップをホントに解っているのかな?と思わずにはいられません。
 もっと言うと、個人的には、先ほど触れたように、しりもち事故の修理不具合が原因で、隔壁が損傷し、機内から噴出した空気によって尾翼が損傷したという最終報告は支持してません。
 それ以外の可能性として、何らかの飛行物体の衝突説は、状況証拠も含めて、かなり信憑性があると考えているけど、こんなトンデモ本で似て非なる意見が広まると、ミソもクソの一緒にされかねないので、言論の自由は保障されているとは言え、ちょっと問題だと思っています。
 もし、このトンデモ本のトンデモない説を読んでみたいという方がいらっしゃれば、メールであれば作者の実名をお知らせしますから、メールしてください。
 ちなみに、数年前に情報公開制度施行前に、処分されかけたボイスレコーダーの全記録を聞かれた事がありますか?
 あのレコーダーの記録、事故調査委員会の文字に書き起こしたものを前提にせずに聞いてみると、ますます衝突の信憑性が高くなると思いますよ。
1月8日
 この週末の全国的?な降雪で皆さんは生活に支障はありませんでしたか?
 オレは、久々のまとまった降雪だったので、急遽日程を調整して、1年間継続しての撮影を依頼されている別荘の雪景色の撮影に出かけたのです。
 前回の紅葉時期(別荘の周りには、綺麗な紅葉が色づきます)の場合、気候の移り変わりを旧暦と各地の紅葉情報をにらみながら、事前に日程を予定する事ができるんだけど、雪景色は、雪があってナンボのモノなので、当初から雪が降った直後に撮影するというのが、シーズンを通して最も難しいだろうなぁ・・・と思っていたのです。

 皆さんも、雪山に行かれる方や寒い地域にお住まいの方なら解ると思うんだけど、雪が降った後で天候が回復して何日か経過した時の雪というのは、綺麗には撮りにくいのです。(まだら模様に残っているのも風情はあるけど)
 そこで、降って即撮影という実にムシの良い事を考えていたんだけど、さすが良い子のこんな純粋な願いを神様は知ってか知らずか、降雪の翌日に半日時間があったというわけなのです。
 しかも、その半日にピッタリあったように、別荘も空いていたので、ホイホイ言いながら乗り込んだわけなのです。
 ただ、若干不安を感じていたのは、昨日の昼以降広島(平野)では天候が回復していて、当然雪も解けていたのです。
 別荘地は寒い地域なので、そんなに解けてないだろうと思うものの、ちょっと不安を感じながら車を走らせていくと、近づいた峠の辺りから雪が残っているわ、さらに雪は降るわで、「こりゃガッツリと雪景色になっとるわい」と喜びながら進んでいったんだけど、最後の500mの坂道が、スタッドレスでもやや(かなり?)不安なトランクションでした。

 何とか到着したけど、あのコンディションで坂道を下るのは、さすがに怖いもの知らずの痛いヤツであるオレでも不安を感じ、帰路のために暗くなる前にチェーンを巻いておこうと、これまでいつも冬時期にトランクで燃費改善の妨げだけに活躍(爆)していたチェーンを取り出し装着したんだけど、ウチの一押しでもあるKONIGのスーパーマジックは、装着がカンタンなだけでなく、自動的に緩み・たるみの調整を行ってくれるし、取り外しもワンタッチなので、便利この上ない(しかも、トランクの肥やしと言っても、小さいので場所も取らない!)のです。
 正直言うと、オレはスーパーマジック発売以降、ずっと使っていると言っても、スキー場の往復などでも実際に使う必要に直面してなかったので、お客さんへの実演は時々やるものの、自分のチェーンは新品のままだったから、「ついでにテストじゃ!」とばかりに、本来の締め付けからすると、わざとやや弱めの装着状態でゆっくり100m走行してみて、チェーンの状況を確認すると、ほぼ理想的な締め付けになっていました。

 その後、トレッキングシューズに履き替えて、雪の降る中、別荘周辺を撮影したんだけど、アングルの関係で道路以外に入り込むと、ヒザ上まで雪に埋もれ、バタっと前に倒れると、大型の大の字が描けるという、まさに「八甲田山死の彷徨」のようでした。
 その後、室内も撮影して、別荘からの「魔の500m」を難なく下山し、もう不要じゃ!とばかりに、クイッとチェーンのレバーを引くと、まるで**のようにパラッと外れて落ちたのです。(何に例えたかは、品位を疑われる可能性があるので書けませんので、皆さんの想像を添えてメールしてください…笑)
 理屈がどうであれ、実際の雪道ではとても便利なチェーンなんだけど、きっと多くの方は金属系だからとか、細かなネットじゃない(亀甲系パターン)からとか思うんだろうなぁ…と思いながらも、チェーン装着場に後から入って、サクッと取り付けて、四苦八苦している他の車にニヤッとしながら颯爽と走り出したら楽しいだろうなぁ(かなり悪い趣味!)と妄想?しながら帰った1日でした。

{疑問な用語シリーズ”巻く”}
 そこで気付いたのは、昔は当たり前だった「チェーンを巻く」という言葉だけど、今のチェーンでは装着法を考えると、必ずしも当てはまらない表現である事に今更ながら気付かされます。
 KONIGのノープロブレムシリーズをお持ちの方ならお解かりだと思うけど、KONIGは巻くというより、掛けるに近いし、他のチェーン(チェーンという概念自体当てはめにくい製品もあります)でも当てるとか、嵌めるというほうが的確なチェーンも少なくないのです。
 でも、チェーン装着の表現として、昔っから適切とされていた巻くという表現は、昔の巻くチェーンを知らない世代にも脈々と受け継がれているのは、その表現が常識だと思っているから違和感も無いんでしょうねぇ。
 他にも、ICやCPUを、今も「石」と呼ぶ方を、オレの周りに何人も知っているけど、「石だなんて、まさに化石のような表現じゃ!」と突っ込みを入れる事があっても、決して「いいや、石は石じゃ!」表現を変えないのです(立派!)
 これも、真空管と比較してトランジスタを石と呼んでいた名残りだけど、そういう意味では、「CD-ROMに焼く」というのは、一応熱処理を加えているので、かなりマトモな表現かも知れません。
 最後に、自動車業界で最もおなじみの誰もが疑う事のない恥ずかしい表現である「オカマを掘られた」という表現。
 これを若い女の子がためらいも無く言っているのを聞くと、ちょっと複雑な気持ちになるのは、オレだけでしょうか??
 同音異義語とは言え、あまりにもかけ離れた内容の形容表現過ぎませんか??(笑)
1月10日
 オレのヘナチョコな昔を知る人物から「オマエは、昔雪が降ると寒いだけでロクな事は無いと、猫のようにコタツにくるまっていたくせに、スキーを覚えてからというもの、毎週のように降雪を願い、今度は雪景色ゲットのために、走り回っているとは、いくらオマエがワゴンのATに乗っているような21世紀とは言え、年齢を重ねる毎に、ホンマ信じられんやっちゃな」と、ツッコミメールが届きました(苦笑)
 確かに、今をもしご存知の方であれば、時代を遡っていけばいくほど、ギャップも大きいらしく、ある意味「妙な成長(正しいとは言い切れません!?)」の仕方を遂げているのかも知れません。

{北陸トンネル火災事故}
 その傷口を思いっきり開いて、塩を摺りこむ(爆)ようなメールをくれた旧知のM君は、この日誌も読んでいるらしいんだけど、彼の仕事(鉄道関係者)の関係から、「御巣鷹山の件みたいな誤解が定説になっている鉄道事故を何か挙げてくれ」というリクエストがあったので、「まだ鉄道に事故調査委員会が設置されていない頃のヤツを挙げてみようか?」という事になり、タイトルにある「北陸トンネル火災事故」を挙げたのです。
 この事故は、昭和47年にトンネルを通過していた急行きたぐにの食堂車で火災が発生し、当時のルールで列車を停止させたものの、長いトンネルに煙が充満し、一酸化炭素中毒で多くの犠牲者を出してしまったという事故で、オレはもちろん近年になって色々調べた事故だけど、当時の衝撃は大きく鉄道業界全体に色々な影響を与えたのです。
 特に火災の原因として定説になっているのは、食堂車の石炭レンジ(もしくはストーブ)からの出火とされていたために、石炭を熱源に使っていた食堂車は全廃され、新しく製造する車両には、火災延焼を防止するための基準が制定されたり、それまでのルールを大きく変更し、トンネル内での火災の場合は、そのまま走行し、トンネルを出てから停止させるというような、マニュアルの全名改訂にも及んだのです。
 その中には、当時デビュー間もない新型車両として脚光を浴びた車両さえも、大ナタを振るわれ、あっという間に製造中止になった車両まであるほどなのです。
 ところが、事故原因として、今の当時の状況をよく知る比較的年配の方だけでなく、鉄道関係の方でも、信じて疑わない「石炭が原因の火災説」は、当初の仮説に過ぎず、実際には電気配線の不良によるショートが発火の原因だったんだけど、これは現調査結果が終了した頃には、ニュースソースとしての魅力が無くなってしまっていた為か、ほとんど知られていないのです。
 実は、鉄道・航空事故に限らず、このようなケースは数多くあり、受動的な情報だけで判断すると、思わぬ勘違いや思い込みを生み出すことも少なくないのです。
 というワケで、本当は、その後の後追い取材や報道がとても重要だと思っているので、是非みなさんも能動的に昔の事件を追っかけてみてください。
 要するに、熱源に石炭を使用していた食堂車が全廃の憂き目に遭ったのは、ある意味”濡れ衣”だったわけなのです。
 ただし、これらは、事故で得られる教訓を、その後の車両の開発や基準の改定など、再発防止の観点で最大限にしっかりと取り入れるという意味では、大変有意義だった対処でもあるわけです。
1月14日
 あっという間に、新年も2週間経過してしまいましたが、皆さん、落ち着かれましたか?
 「新年の誓い」もサクッと挫折された方、今も守り続けている方など色々だと思うけど、皆さん、今年ゲットしたマイツールは何がありますか?
 オレは、去年のカメラ関係の過剰投資を抑制すべく、まだ今年は設備投資を行っていないんだけど、1つだけマイツールを用意したのです。
 それは、意外な事に「ぬか床」です。
 「オイ!ぬか床って、あの漬物漬けるヤツやで」と言われるかも知れないけど、まさにそのとおりで、大晦日の除夜の鐘が鳴る頃に準備して、正月から稼動状態に入っているのです。
 まだまだ熟成が進んでいないので、漬物の仕上がりもアッサリしたモノなんだけど、世間では面倒さが嫌われて出来合いの漬物がもてはやされているけど、1日1回ぬか床をかき混ぜて、ぬかにシッカリと空気を触れさせれば済むくらいのカンタンな事なのです。
 それによって、季節の野菜を楽しめるのは、なかなかな贅沢だと思うので、皆さんもいかがですか?

 日誌をお読みの方ならご存知の方もいらっしゃると思うけど、オレの講師業としての守備範囲は、クルマ屋とは思えない分野にも及んでいて、厚生労働省主管のフード系の講座でも講義を受け持っているのです。
 もちろん担当分野は、調理などではなく、マーケティングなんだけど、多少なりとも食に関する勉強もしているのです。
 それも、今、プランナーなどが飛びつくようなカッコ良さそうでオシャレな食という切り口ではなく、昔から良いと評価されていた事がなぜ良いかという勉強などは、知識だけでなく、実践というか実験もしてみる事があるんだけど、いわゆる普通の栄養学では説明しきれない部分や、栄養成分至上主義ではなく、地域、気候、生活習慣なども勘案した食というものは、とても重要で、それを理解すると、世間で今脚光を浴びている「地産地消」が、いかにご都合主義の産物なのかという事もよくわかるのです。(地産地消自体が間違いなのではなく、今の地産地消の体制や発想に誤りがあります)

 多少関心がある方なら、ご存知かも知れないけど、ぬか床の”ぬか”というのは、米ぬかです。
 米ぬかというのは、米を精米して玄米から白米にした時に取り除かれる表面の成分なんだけど、本来玄米で食べるべき米の、表面にある大切な成分のぬかを取り去って食べているものだから、色々な意味で支障が生じているのです。
 本当の栄養補給という観点では、玄米で食べるべき食品を、食感や味優先で精米したたまに問題を生じているというわけなのです。
 実は、体に良くないという食材でも、たまたま今の摂取の仕方が、その食材の一部分だけの摂取を行っているので問題が大きいだけで、丸ごと全部摂取すれば、その悪影響はさほどでもないというケースは、たくさんあって、小魚が体に良いというのも、「その小魚自体が体に良い」というよりも、「小魚だから、内蔵や骨も含めて全部食べる」という点で、体に良いという面が少なくないのです。
 同じ理由で、野菜なども本来的には皮も摂取できるのが望ましいし、肉も、モツなどを含めて摂取するのが望ましいわけです。
 そこで、白米をあきらめられない場合にどうするかというと、昔の人は智恵があって、その取り除いたぬかを利用して、漬物を作り、ぬかに含まれるミネラルを摂取する方法を考えたわけです。

 また、皆さんの周りで、ヘルシーと思って、生野菜サラダを食の中心に据えている方(特に女性)はいませんか?
 そして、その方々に冷え性や肩凝りの傾向はありませんか?
 これらも、今の栄養学的には、ビタミンや食物繊維をシッカリと摂取できて、肩凝りなどは解消する”はず”なのに、オレの周りでも、逆に冷え性や肩凝りに悩まれる方が多いのです。
 実は、これは生野菜サラダに使用する野菜の多くは、体を冷やしてしまう傾向の強い野菜が中心なため、ビタミンを摂取しても、体が冷えてしまって、冷え性や肩凝りに悩むという事になる傾向があるのです。
 ところが、ぬか漬けにすると、同じ野菜でも、そういう作用が変わったりする事も少なくなく、そういう意味でも、ぬか漬けを食べるのは、理にかなっているという事なのです。(これぞ日本の叡智!)
 というわけで、酒のつまみとしても、ぬか漬けは高いと思うので、皆さんも是非!
1月17日
 まさか「ぬか床」ネタで、色々反応があるとは思いませんでした!?
 「オマエがぬか床とは、ホンマに21世紀なんやなぁ」という突っ込みに始まり、オレの漬けたぬか漬けを食べてみたいとか、果ては「今まで漬けたものの中でオススメありますか?」という質問まで、知らない間に漬物屋になった気分です。

 まず、14日に書いたように、まだぬか床を作ってから2週間なので、ぬか床の熟成・発酵が進んでいないので、別に食べて「☆☆☆☆☆」(一応5つ星のつもり)というような味ではないし、ノウハウも当然ながら十分ではない初心者なのです。
 次に、ぬか漬けと言えど塩を使うので、塩分制限上好ましくないのでは?という質問もあったんだけど、是非、使う塩は食塩ではない本来の塩をお使いください。
 オレがフード系の講座で講義する時に必ず触れるネタの塩だけど、これも先日「食材を丸ごと食べずに、部分的により分けて食べるのが、悪影響を及ぼす」という考えに通じていて、海水の成分の中の塩化ナトリウムだけ精製した食塩を使う事に大きな問題があるのです。(詳しく知りたい方は、是非私の担当講座を聴講してください!)

 というような話はともかく、漬ける食材は何がオススメかと言われても、好みもあるので、特に強くオススメするものは無いんだけど、その代わりに「超意外」な食材を1つ取り上げてみます。
 それはなんと「ゆで卵」なのです。
 オレも、意外とゆで卵もオススメという話を小耳に挟んだ時に「冗談は顔だけにせんかい!?」と思っていたのです。
 しかし、怖いもの見たさ?に、卵をゆでて、恐る恐る漬けてみたら、意外とオススメ!
 冷えたゆで卵に塩を付けて食べるんだったら、1日漬けてそのまま食べてみるのも悪くないと思いますよ。
1月18日
 先日、ウチがオープンしてから、いつもご利用いただいているKさんから職場の方の板金修理のご相談をいただいたのです。
 その時に、すでに別の業者が見積りをしていたんだけど、ウチがオススメだからと同僚の方に話されたんだそうです。
 そういうケースの場合、以前にも触れたように、オレの最優先項目は、紹介者に嫌な思いをさせないという事を重視していて、仕事につなげるかどうかは、あまり気にしていないのです。
 というのも、もしかすると皆さんも経験があるかも知れないけど、周囲の人に紹介してもらった店や担当者が、あまりにも商売熱心で、気に入らないのに断るのに苦労したとか、もっと言えば、あんなヤツ紹介しやがって…と、仲介してもらった周囲の方にクレーム付けたという話は決して少なくないと思うのです。
 そうなると、せっかく良かれと思って仲介した方は、色々な意味で嫌な思いをしてしまうのは避けられないわけで、気に入るか気に入らないかというのは、最終的には各人の感性も影響しているから、紹介していただいた方にとって、他の選択肢を選びやすくして、人間関係で絡めとるような事はしないというのが、オレの哲学?なのです。

 当然、ウチの提案の客観的な良いところと悪いところ、そして他の選択肢をお持ちであれば、その良いところと悪いところをご説明して、最もその方の価値観に合うような選択をしていただくという事を、普段の相談以上に重視しているのです。
 今回の場合は、品質を落とさずに費用を抑える努力を重ねたものの、金額的な差がある程度生じていたので、その見積りから「あの部分をこう誤魔化して、ここを手を抜いた見積りをしているな」とある程度は想像できたけど、それでも予算というのは、かなり重要な判断事項だと思うので、修理法の違いによる、その後の影響などをご説明して、「ご紹介いただいたとは言っても、実際に修理されるのはMさんですから、どちらでもご都合の良い方法でお決めいただくのが良いと思います」とお伝えして、紹介していただいたKさんにご紹介のお礼と状況の報告をしておいたのです。
 Kさん自身も「もしかすると、新枝さんのところのほうがオーダーされる確率が低いかも知れません。」と申し訳無さそうに言われたけど、そんな事百も承知で伺っているし、ウチを紹介するに足るところだとKさんに思っていただいた事が何より嬉しいものなので、その事を伝えておいたのです。

 オレ自身も、多分カラぶりになるだろうなぁ…と思っていたこの仕事だけど、図らずもウチをご指名いただいたのです。
 その時に、お客さんは「Kさんにも相談したら、シッカリした仕事をされる方だと言われたので、お願いする事にしました」と言ってもらったので、次の最重要項目は、お客さんだけでなく、紹介者のKさんにも喜んでもらえる仕事をするという事になったわけです。
 車を預かって、納車時に「まぁ、こんなに綺麗になって」と、喜んでもらっただけでなく、他の車の事についても相談していただいたのは、こういう紹介による仕事の最も理想的な結果なので、小心者(爆)のオレも、安心し、満足させてもらったというわけですm(_ _)m 大感謝!
1月22日
 不二家の後は納豆で騒動になるとは、ホントに今の世の中は、プロとしての誇りがどこかに飛んでいってしまっているようです。
 オレが担当している専門学校の卒業試験には、市場の製品を1点挙げて色々分析したり、改善提案を行う内容を一律に科しているので、学生も何を取り上げようかと血眼になっていて、対象にするというわけではないものの、あるある放映後の納豆欠品はとても関心を持っていたのです。
 以前から日誌でも触れているように、やはりどの分野においてもプロは誠実であるべきだし、特に社会的影響の大きい報道機関は、自らの襟を正すべきと書き続けてきたのに、何ら改善していないというのは悲しい事ですよね。
 オレの交友関係にも、お客さんにももちろんいわゆるマスコミに属する方もいらっしゃるし、全ての機関と構成員が悪いという事では無いけど、今回のようなケースは決して珍しい話とは思わないのも確信を持っているのです。
 今回のケースは、スケジュール上無理が生じ、結果、下請け製作会社がついやってしまったような説明がなされているけど、万引きだって初犯でバッグに満載できるほど数多く盗まないのと同じで、あれだけ捏造のオンパレードは、「初めて」「つい止むに止まれず」という状況ではないはずなのです。
 オレの見聞きする地方局の話でも、情報番組の取り上げたテーマを取材中に、客観性を出すために、そこの利用者にその品質をレポーターがインタビューしているシーンは、実際には、そこの関係者を、「ちょっと使っているシーンと観想をコメントして欲しい」とコメントさせ、放映時にキャプションを変えて、勝手に「利用者」に仕立て上げていたレポートをオレが見て、その本人に「いつから利用者になったんじゃ?」と突っ込むと、その本人は、キャプションを変えて、自分が第三者にされている事さえも知らなかったというケースもあったのです。(詳しく書くと、特定されて迷惑をかけかねないので、このような漠然とした表現で許してください。いつか問題なくなれば書くかもしれません)
 そういうのを演出だと思っている、その感覚が実に怖いと思わないのを、オレは不思議でならないんだけど、バラエティでバカをやるのは、ある程度許容されるとは思うものの、報道と情報番組で、前提になる状況などを変えてしまうのは、あってはなら無い事だと思っているのです。
 他にも、以前日誌に書いたかも知れないけど、「オープンキャンパス」の取材で、学校の印象を、学生にセリフを仕込ませているなんていうのも、是非はともかく学校側が仕込ませるなら、まだ解るものの、放送局側が仕込ませるのは、明らかに安直な番組作りと言われても否定できないはずなのです。
 今回も、どこかの週刊誌でも追跡取材しなければ、今回の納豆事件だけで幕引きになりかねない、身内の甘さがあるのは良くないと感じていて、NHKの紅白問題でも、OZMA側だけの問題にしているけど、あれだって百歩譲って、ディレクター側が知らなかったとしても、そのシーンになった時に、ステージを映すのを止めれば済むだけの話なのに、現場でそれをやらなかったというのは、知っていたと思って間違いないのに、それで幕引きにしようという流れになっているのは、皆さんもご存知のとおりです。

 そういう意味からすると、一見適当な番組作りと思われかねないけど、実にマトモだなぁと感じさせたのは、同じ大阪キー局の製作番組「探偵ナイトスクープ」の先日の放映分です。
 この番組、西田敏行が局長になって、視聴者からのヘンな相談に、調査員を派遣して、そこまで調べるか?というまで追跡する、いわゆるバラエティなんだけど、その日も、「12年前に沖縄に遊びに行った時に(きっと)知らずに撮影された水着写真が、今頃になって雑誌に掲載されているので、誰が撮影したのか調査して欲しい」というネタを依頼人とともに、沖縄に飛び、アチコチ取材し、当時の雑誌編集者まで探して追いかけたのに、何と人違いだという事が判明したのを、そのまま放映していたのです。
 普通、前提が崩れたら中止にしておかしくないのに、それを逆に話題として盛り上げたのは、さすが大阪のユーモアだと感心したんだけど、これがホントの報道・情報番組に必要な姿勢だと思ったのです。
 というワケで、これも以前からよく書いているけど、「結論先にありき」は、やっぱりダメですね。

 ちなみに、ウチは昔から納豆消費一家だったので、この半月、納豆の入手に困難を極め、違う意味で番組に翻弄されました。
 皆さんはいかがでしたか?
1月23日
 去年ナビを買っていただいたOさんから、「画面が真っ青になって、ナビが映らなくなった」という連絡をいただいたのです。
 その報告を聞いたオレは真っ青になった…なんていう古いギャグは置いておくとして、もう少し状況を確認すると、先日も「設定したルートが知らない間に消えていた」という事などが何度かあったそうなのです。
 ウチはご存知のとおりナビの場合、「トワイライト2+1年保証」という強い味方のサポートがある(自薦です!?)けど、Oさんは広島近郊の方なので、お互いのためとばかりに、実車診断を行うことにしたのです。
 というのも、Oさんの場合、オレは商品の引渡しだけを行って、取り付け作業をしていないんだけど、ナビの故障という可能性だけでなく、電源系の不良の可能性もあり得るので、取り外してもらって預かって修理に出す手前の段階として、その車両側の問題をクリアにしておきたかったのです。(その手順を怠って修理に出すと、待たされた挙句に”症状出ず”という憂き目に遭います)
 そして、今日の午前中なら何とかなるというOさんの都合を優先して診断したんだけど、操作的な問題は無く、やはり本体内部の問題か、電源系に何らかの問題があるかどちらかに絞り込まれたので、Oさんの了解をもらって取付部分を分解したのです。
 すると、車両ハーネスから電源を取り出してある何ヶ所かを、塩もみするような要領で揉んでみると、やはり症状が出たのです。
 そこで、その部分を分解修正して、動作する事を確認し、様子を見てもらう事になったんだけど、実は、こういうケースは決して少なくないのです。

 というのも、オーディオ一体型ナビを購入される場合、ほとんどのケースとして電源キットを一緒に使われると思うけど、純正オーディオと併用してナビを装着する場合、電源キットが少し高額な事、そしてなまじ電源の取り出しに詳しい方であれば、電源キットなんて無くても取り出せると使われないケースが少なくないのです。
 そういう場合、どうやって電源を取り出すかというと、車両配線の被服を剥いてつなぐ方法と、エレクトロタップというプラスチック部品で車両配線とナビ配線を一緒にカシメてつなぐ方法が代表的なのです。
 どちらかというと、後者のエレクトロタップを用いる方法は、カンタンだし合理的な作業に見えるので、多くの方も後者のほうが良い作業だと思われているかも知れません。
 ところが、このエレクトロタップというのは、なかなかなクセ者で、経年劣化により、よく接触不良を起こすのです。
 オレも、今回の電源取り出し作業にエレクトロタップが使われていたので、「こりゃ、かなりアヤシイ」と思い、塩もみをしてみたというワケなのです。
 特に、問題なのは、今回のようにここ15年程度のクルマにエレクトロタップを使う場合です。
 平成に入った頃からの車と、それ以前の車の違いとして、車両の電源配線の太さの違いがあるのです。
 昔はある程度太い配線だったのに、平成の頃からグッと細い線に変更されたのです。
 これは、電装系が非常に増加して、多種多様な配線を車内に引き回さなくてはならなくなったので、銅線部分の断面密度を高くし、その分銅線部分の断面直径と、被服の厚みを減らした配線を採用するようになったのです。
 当時、そういう配線(AVSS)が採用された車を見て、「わ!このクルマ、こんな細い配線使って、とんでもない手抜きじゃ〜!」という誤解が渦巻いたらしいけど、それは勘違いで、実際の密度は低くなかったというわけです。
 それから時代が下って、さらに電装系が増加し、近年もっと細いAVX系の配線が主流になると、エレクトロタップでカシメても、シッカリと配線を掴めていないケースが多く、特に長期使用でカシメが甘くなりがちで、それが電源の接触不良につながるのです。
 今回も、古いAVS(AVSSよりさらに1世代前の太い配線)用のエレクトロタップが使用されていたので、経験豊富!(若くないだけ?…爆)なオレは、ピーンときたワケなのです。
 ちなみに、Oさんのナビ取り付けを行った方が悪いのかというと、実は、いわゆる今回のようなプロじゃない人の作業だけでなく、結構カーショップやディーラーの作業でも、太さが適していないエレクトロタップを多用しているケースは多く、先日も似たような不具合(この作業は、某量販店でした)の時にも、マッチングのあっていないエレクトロタップが犯人だったのです。

 というわけで、エレクトロタップを使う全ての作業を否定するわけではないものの、配線の太さにマッチしていないエレクトロタップの使用は、接触不良ならまだしも、配線の銅線部分と接触していても十分な接触面積が確保できず、熱を持って火災の原因になったりする事もあるので、皆さんも慎重な使用をオススメします。
 とまぁ、たまには車関連でもマトモな事を書きました…(笑)
1月26日
 車の平均寿命というか、平均車零は、この10年でどどーんと長くなり、10年を超えているクルマなんて、全然珍しくなくなったのはご存知のとおりです。
 そして、クルマを大切に使われている事自体は、この時代として、良い一面でもあると思っているけど、メンテナンスや車検では、それなりの大変な部分があって、オレ達としても、例えば車検などで預かって整備を進めると、まさに「開けてビックリ玉手箱!」のような怖さがあるのも、日誌で何度か触れたとおりです。
 ウチでも、この数年、ご他聞に漏れず経年車の車検が多く入るようになって、その整備の進め方にはとても注意をしながら慎重に進めているのです。
 今日納車した車も、整備途中に「逆転満塁サヨナラホームラン」を打たれたような、不具合が見つかったのです。
 それは、「燃料噴射ポンプ」という部品からの燃料漏れなのです。

 「燃料噴射ポンプ」という部品に聞き馴染みが無い方もいらっしゃるかも知れないので補足しておくと、ディーゼルエンジンに搭載される部品で、燃料を非常に高圧にして噴射するためのモノで、その値段もホームラン級で、仮に新品で交換すると工賃込みで20万円くらいにはなるという驚異的なパーツなのです。
 ところが、この噴射ポンプというシロモノ、長期間もしくは長距離使用すると、意外とトラブルを起こす事が珍しくなく、せっかく軽油によって、それまでせっせと軽減したランニングコストの貯金分をアッサリと叩いてしまうという恐ろしい一面も持っているのです。
 そこで、その恐怖を知っている方は、古くなってくると、毎日お祈りしながらポンプのご機嫌を損ねないように戦々恐々としながら運転する事になる(笑)んだけど、壊れたときの他の選択肢としては、一応新品ではないものの、オーバーホール済みのポンプというものも用意されているのです。
 しかし、オーバーホール済みポンプを使う事によって「逆転満塁サヨナラホームラン」を浴びるほどの費用的衝撃度はなくなるけど、満塁で長打を打たれるくらいの痛手にはなるキッツい価格なのです。
 でも、オーバーホール済みの噴射ポンプは、どこでも同じ価格かというと、実は、さにあらず…
 意外と価格差が大きいんですねぇ〜。
 ウチは、それまであまりディーゼルが多く入っていなかったので、独立後の噴射ポンプの交換は初めてだったんだけど、今回、手ごろな価格のオーバーホール品ルートを確立したので、決してお客さんの負担は小さくなかったものの、費用を最小限に抑えることができたので、少しは気が楽になったというわけですが、ディーゼルで走行距離の多いオーナーに皆さんも、是非毎日お祈りしてポンプが反乱を起こさないように願ってください。
 また、万一反乱の憂き目に遭って、費用的にお困りの際には、遠慮なくご相談ください。
1月27日
{芸能人は歯が命!…モデルの撮影には光量が命!?}
 オレが教えた時から2年過ぎようとしたある日、N君からメールが届いていたのです。
 そのメールは実に簡潔だけど明瞭とは言えず「お疲れ様です。27・28のどちらか来れます?てか、来て」という内容だったのです。
 それ以前に何らかの約束があれば、ゼンゼン問題ないメールだし、もし事前の何らかの約束が無くても、知り合いの女のコからこんなメールが来れば、喜色満面になる方もいらっしゃるかも知れない。
 でも、N君は男だし、何の前触れも無くてこの内容だというのは、説明不足よりも「はは〜ん、誰かへのメールの宛先間違えたな?」と思ったのです。
 以前も、学生からカレシに宛てたメールの宛先を間違えてオレに送ってきて、その内容を読んでしまい、その過激な内容に赤面した事もあるので、「赤面するような内容じゃなくて良かったなぁ〜N君」と思いながら、「何の話?それとも宛先間違いじゃないの?」と返信すると電話がかかってきて、「ファッションショーがあるので、是非撮影に来て欲しい」という話だったのです。
 他にも、オレが当時担当した学生達も作品を作ったりモデルで出たりするからと言われ「約束はできないけど、時間をとれるように調整してみる」と答えたのです。
 そして、昨日、電話でサラッと打ち合わせをし、今日ちょっと早めに乗り込み、他の学科などが披露している時にステージ横の壁沿いにポジションを取ったんだけど、ステージを見て大ショックだったのです!

 というのも、これは撮影をする人間的なモノの見方なので、普通にファッションショーなどを見に行かれるだけの方は、お気づきにならないだけでなく問題もない事だけど、照明が暗いのです。
 いや、多くの方に想像しやすい視覚的な言い方をすると、「見ていてまぶしくない」という状況なのです。
 目で見る分には目に優しい照明ではあるんだけど、撮影を前提にすると、全くスポットライトの光量が不足しているのです。
 スポットの配置を見てみると、吹き抜けの2階のキャットウォーク(かなり離れている)から6発白熱灯のスポットらしきものが光を放っているだけで、試しにストロボ無しで露出を見るとF5.6で0.7秒(ISO100)という、予想はしていたけど恐ろしい数値だったのです。
 もちろん、影消し狙いという意味も含めて、外付けストロボ(ガイドナンバー56)は持ってきていたけど、元々のスポットライトの光源の発色が白熱灯の発色なので、こりゃ厄介なケースだなぁ・・・と事前のリサーチ不足を(自分に)呪ったのです。
 光源が白熱灯だと視覚以上に黄ばんだ写真になるものの、その雰囲気を変えて撮影する事自体はいくらでも手があるので問題ないんだけど、光量が不足しているのでストロボを発光すると光源の色が全く違う光がミックスされるから、事前の設定にちょっとテストが必要だと思ったわけです。
 しかし、それなどは後から考えれば大した事ではなかったのです。

 問題は、光量不足と、ややオーバー目の露出によって良い撮影ができそうなシチュエーションだったために、そのような設定で撮影を開始したんだけど、大容量ストロボでもフル発光に近く、連続撮影にストロボの充電が追いつかないのです。
 当初、乗り込む前のイメージでは、1人のモデルのウォークの間に15〜20カットくらい撮影して、「ヘタな鉄砲も数打ちゃ、もしかすると当たるかも?」的なバルカン砲撮影法のつもりだったのに、ストロボ充電(ウチのは決して遅いストロボではありません)に時間がかかるわ、ウォークのスピードが速いというより、ポーズの「矯め」が無いので、ステージの滞在時間が短いわで、バルカン砲どころか火縄銃みたいな撮影になってしまい、結局ロクすっぽ撮影できなかったのです。
 あくまでも非公式というか個人的な依頼による友情出演で、仕事としての撮影ではなかったし、ファッションショーにありがちな照明とはかけ離れていたとは言え、事前のリサーチが不足していたのは、オレも大いに反省するところだし、N君達に大変申し訳ない気持ちでいっぱいなので、救済策を考えて、当時の担任やN君たちに伝えておいたので、もしそのリターンマッチを実施する事になれば、また報告します。
 その時には、もちろんウチのライトバンクを動員して、溢れんばかりの光量で撮影するのは言うまでもない事です。
2月1日
 自動車メーカーは言うに及ばず、最近製造業での製造上の問題を隠蔽して大問題になっているケースが非常に多いのは、皆さんもお感じになられているとおりです。
 それは、また同様に、カー用品業界でも決して他人事とは言えない面を持っているのです。
 ところが、先日来、変な症状を発しているナビの診断を行い、本体内部の問題だとオレだけでなく、メーカー系のサービスエンジニアも診断し、取付直後のナビだった事もあって、営業担当者の配慮で新品交換となったのに、何と交換して間もなく、これまた似た妙な症状が発生したのです。
 こういうケースは、多くの場合、交換したモノ以外が犯人である事が多く、簡単に言えば「診断間違い」なんだけど、大した取り柄の無いオレには珍しく、こういう絞込み診断には絶対の自信を持っている事と、その絞り込む手順についても、メーカー系のサービスエンジニアも同じ見解だったのです。
 すると、「原因は何じゃい!?」という話になるんだけど、お客さんがナビに向かって、妙な光線でも出していない限り(もちろん出してません)、やはり本体か、他には、車両側から発せられる電波系ノイズなどの影響を受けているというような外的要因になるのです。
 そこで、メーカーの東京を経由して、色々相談していると、やはりオレの診断手順と、絞込みの論理には賛成してもらえたのに、交換した本体を是非見せて欲しいというのです。
 交換前の本体を見せろというのは解るものの、後から交換した本体を先に見せて欲しいという発言に違和感を感じ、それを求められる技術的根拠は何ですか?とツッコむところから、突破口を開き、メーカーが把握していたその機種固有の故障傾向の情報を引き出したのです。
 オレは、常日頃からメーカーのエンジニアと、こういう話し合いをする時に心がけているのは、「責任追及ではなく原因究明のための体制を一緒に築く事が最も重要」という認識を持ってもらうことなのです。
 それによって、お互いが把握している情報を共有する事で、何らかの原因把握につながるためで、ユーザーや販売店が、厳しすぎる責任追及を行うために、情報を隠してしまうという一般的傾向が結果を悪化させていると認識しているので、こういう事を認識してもらうように努力しているのです。
 こういう姿勢でのメーカーとの交渉は、世間ではあまり無いらしく、どこの担当者でも当初は「胡散臭い事言うやっちゃなぁ」と警戒心1000%くらいで接されるんだけど、幸か不幸か何度かオレの修理依頼に関わった担当者は、比較的趣旨を理解してくれて、社内でこういう症状の傾向が問題になっていて、まだ特定に至っていないというような、ある意味門外不出の極秘情報を教えてもらえる事が多いのです。
 当然、それを前提に実車での問題を想像する事ができ、その結果として、今までメーカーでも不明だった問題が解決した事もあるんだけど、今日のケースもそういう交渉ができて、メーカーでもまだ把握し切れていない不具合傾向を今回追い詰める事ができそうなのです。
 そして、その結果は、きっとその後の同じ症状に対する修理や対策部品を用意できる事で、数多くの人の苦労を緩和できるだろうし、次のモデルの設計に反映できるはずなので、新品交換でも解決できなかったのに、快く協力してもらったお客さんも、もちろんこの改善の功労者なのは言うまでもありません。

{品質問題}
 そういう事で午前中格闘したオレに、ひょんな事から、午後に全く違う分野の相談があり、某自動車部品・カー用品メーカーの社内文書を見る事になってしまったのです。
 どんな会社だとか、どんな資料なのかという事は、情報提供者の保護?のために、大まかな事も書けないけど、まず誰でも知っている巨大なメーカーなのです。
 その相談者は、自動車業界の人ではなく、その資料を基にある事を進める依頼があったものの、その内容がやや専門的な業務内容だったために、オレにコメントを求めるために見せられたのです。
 ところが、その分野の専門知識に精通している人間が見れば、潜水艦のスクリューを見ただけで、とてつもなく技術水準が見破られるのと同じように、オレがその資料を見ると、そこに書かれている具体的内容よりも、その内容が日常的になっている技術的背景にビックリ&納得したのです。
 というのも、ブランドイメージがかなりあるその会社だけど、特定の商品群に関しては、詳しい人間の中では、「クソボロ!」というイメージで、オレもというか、ウチのHPでも、その商品群は別のメーカーしか掲載していないのです。
 その「ボロ」だという認識は、もちろん経験的には根拠があるんだけど、その内部資料の記述ではなく、そこに書かれている内容を、なぜそのような書き方をしているのかを考えた際に、「やっぱり品質がアカンという事だなぁ」と納得できたというわけなのです。
 最近比較的メディアでも言われているので、皆さんも聞かれたことがあると思うけど、犯罪者を取り調べる際に注意しないといけないのは、犯罪者しか知りえない秘密が含まれているかどうかという点です。
 それは自白の場合は、その自白の信憑性につながるし、ウソの供述の場合も、「犯罪者しか知りえない秘密」がウソである事を確認する重要な手段で、犯罪者で無ければ知っているはずがないのに、犯罪を犯した時の記憶が残っているために、ウソの供述をしても、ついその中に真実が紛れ込むという、完全犯罪が難しい大きな要因になっているのです。
 それと同じように、犯罪ではないものの、その資料に書かれている表面的内容ではなく、文章の前提や視点を読み解けば、さっきのような事がわかり、「やっぱりそうだったんだなぁ」と納得したので、オレは、このメーカーの、その商品群は、オレとお客さんの幸せの為に扱わない事にします!
2月8日
 以前に一度日誌に登場した自他共に認める「元やんちゃ」学生T君が、残念ながら学校を自主退学したのです。
 T君は、学校側からどのようなイメージで見られていたか、それは推測の域を出ないけど、なかなか男として良い面を持っているのです。
 確かに、その良い面を活かしきれていないというのも事実だけど、18〜19歳で完成形の人間なんているわけが無いので、どう成長していくかホントは、もう1年あるはずだった担当期間を楽しみにしていたのです。
 それが残念な事に退学してしまった事で学校でその様子を見守る事はできなくなったんだけど、オレのストレートなアドバイスを、いつもとても素直に受け止めていた事もあって、そのT君の彼女に「学校辞めても、関わり方は変えるつもりは無いから、いつでも相談してきて構わないし、男と男の話をできる相手だと思ってくれていい」と伝えてもらっておいたのです。
 その数日後、T君から電話があり、就職の相談のもあるので、というので今日久々に顔を合わせる事になったのです。
 まずビックリしたのは、待ち合わせ場所に行くと、T君がスーツ姿だった事。
 「どしたんや、そんな格好して」というオレに、T君は照れながら「いやぁ〜オレが呼び出したんだから失礼な格好はできないです」なんて言うのです。
 「アホやなぁ、そんな事気にせんでええで」と言いながらお茶しにいくと、「まず、最初にちゃんと挨拶させてください」と学校では見せた事のない神妙な顔をするのです。
 「先生!結局学校を辞めてしまったけど、あれだけ色々アドバイスしてもらっていたのに、事前に何も言えないまま辞めてしまってごめんなさい。そして、教えてもらった授業の内容って、社会に出るという事に直面してみると、あの頃感じていた以上にとても大切な事だというのを今更ながら実感していて、学校で十分に吸収できなかった事を許してください」と、これまでの経緯についていわば「仁義を切ってきた」のです。
 これを皆さんどう感じますか?
 今の世の中、自分のご都合主義が蔓延していて、これほど手順を踏んだり、筋を通すようなヤツが、20歳を超えている人間の中にもそれほど多くないはずなのに、こういう事を当たり前のようにできるT君は、きっと本当の意味で、色々な経験を活かしていける人生を歩めると思うのです。
 最近、どんな経験も意味があるという言い方をよく耳にすると思います。
 確かに、挫折も回り道も、辛抱も、一見不幸だと思うことも、その経験を活かしていけるのは事実だとオレも思っているけど、それはすべてそれをちゃんと受け止め、そして吸収し、乗り越える事で初めて可能であって、ご都合主義で自分を肯定するだけでそんな事を言い繕っても決して活かす事なんてできないどころか、どんな考えなしの生き方をしても、「意味がある」と思い込む免罪符になりかねないと感じているのです。
 でも、T君は、それをちゃんと受け止めて、理解して、仁義を切ったという姿勢は、とても驚嘆すべき姿勢だし、だからこそT君の求めに応じて時間を作っても惜しくないと思うのです。
 その後1時間半ほど、就職活動の話だけでなく、色々な話をして別れたんだけど、「面接を受けようとしていた会社の状況を、オレの話と会社のHPだけで、ここまで調べてもらって感激です。しかも、指摘されたら納得できるけど、こんな視点で会社の問題点を見つけ出すなんて、絶対に他の人にはできないですよ」と、驚かれただけでなく、「仕事の事を相談できたのも嬉しいけど、それより男と男の話をできたのは、何よりも嬉しい」と喜んでもらったのは、トーフのような根性のオレとしては、やはり喜ぶべき事です。
2月10日 是非、みなさんの力を貸してください!
 皆さん、最近ワクワクしている事はありますか?
 「そうそう!バレンタインデーのチョコ、いくつもらえるかを考えたら、夜も眠れなくワクワクする」という方もいらっしゃるかも知れないけど、オレは、チョコと同じくらい当面実現性が無いけど、もっとワクワクしている事があるのです。

 皆さん、モーターパラグライダーってご存知ですか?
 あのパラグライダーにエンジンを背負って飛ぶスポーツなのです。
 このモーターパラグライダーを個人的に楽しみたいだけでなく、仕事にも取り込めないかと考えているのです。
 以前からオレの事を知っている方でなくとも、ある程度の期間、この日誌に付き合ってもらっている方であれば、オレが「戦闘機パイロットのなり損ない」なのをご存知の方は少なくないと思うのです。
 何でなり損なったのかというのは、風邪での発熱が続いている最中に航空身体検査があり、遠距離視力がギリギリ足らなかった(なんと今の基準では合格)という情け無い話で、操縦適性は検査によってかなりあると判断されていたらしいのです。(翌年の再勧誘の際に、その事がはっきりした)
 そういうオレは、その後、飛行機とは全く無縁の生活を送りながらも、実は空を飛ぶ事には、まだ夢は持っているけど、いわゆる軽飛行機であっても、日本で操縦免許を取得する(500万円前後)のも、近くにある広島西飛行場に航空機を駐機しておくにも、とてもオレの甲斐性の範疇では実現できないので、何らアクションも起こさなかったのです。
 その長い時間を経て、去年、写真撮影に関する内容を仕事に取り入れる事になって、再び痛感しているのは、カメラの仕事に空からのアプローチを加えると、様々な展開が可能になるという点なのです。
 写真を撮影する前提は、ほとんどの場合、地上から撮影のため、もうちょっと上からのアングルとか、道路を外れた海上などからだと、良い構図になりそうなケースは少なくないのです。
 特に、軽飛行機と違って、比較的低空を低速で飛行できるので、かなり撮影の範囲が広がるのは間違いないのです。
 通常のパラグライダーと違ってエンジン付だと、撮影時のエリアもかなり柔軟度が高くなるのは間違いなく、その意味でも導入したい機材なのです。

 ところが、通常のパラグライダーと違って、モーターパラグライダーになると、途端に超マイナーな存在になっているため、操縦講習にしても、中国地方はおろか、西日本にさえ拠点が無い(最も近いところで岐阜?)事や、エンジン関連がかなり費用がかさみ、最低でも車1台購入するくらいの経費がかかる事は、資金面だけでなく、しばらく広島を離れて修行するという現実面の問題も大きいのが悩ましいところなのです。
 ただ、単に趣味という事であれば、それもある程度対策法が無いわけでないけど、個人的に、「ここまで実現できれば」という部分までを考えると、難問だらけで、長期的課題として考えても実現できるのかどうか、ワクワクしつつも苦慮しているというのが正直なところです。
 どこまでの事を考えているのかというと、順序としては

1.まず個人的に飛行できるようになる
2.個人的撮影のために活用する
3.商業的撮影も引き受ける
4.飛ぶ楽しさを、他の方にも共有してもらう

 というような流れです。3の詳細は、個人的なアイデアもあるので詳細はここに触れないけど、4番目の段階になれば、インストラクターのライセンスも必要だと考えてます。
 でも、元々パイロット適性がある(と言われている)事、飛行機の飛行理論・気象などはある程度理解している事、写真を仕事の一部にしている事や、さらには、車の仕事でエンジンにも関わっているから、そういったこれまでのノウハウも活かせるので、長期的に行き着く先として西日本でモーターパラグライダーをやりたいけど、ショップもメンテナンスも、技能訓練もできないどころか、体験飛行さえ経験できないとあきらめている方にも、サポートできる体制を作れないかなぁ〜と思っているのです。(エンジンは、車や航空機のエンジンより驚くほどシンプルです)
 でも、スクールも開講するには、郊外に拠点を用意しないといけないけど、地域振興や他地域からの人の呼び込みという面で、いわゆる中山間地域の地方自治体の理解や協力がどの程度得られるのか、そして地方には存在しないに等しい事業ではあっても、製造業ではないために、ベンチャーや新規事業への助成制度がありそうに無い事もネックになりそうです。
 これらを考えれば、色男でも無いのに金も力も無い(恥)オレは、とても1人で実現するには、困難が付きまとうと予想されるので、皆さん、実現する上で、何らかの足がかりになりそうな情報やアイデアをお持ちであれば、是非教えていただけませんか?
 また、いきなり機材を買えないにしても、とりあえず自分も飛びたいので、是非中国地方にモーターパラグライダーの拠点を作って欲しいという方も、色々な話をお聞かせくださいm(_ _)m
 情報などは、是非こちらまでどうぞ!
2月15日
 皆さん、ホントにありがとうございます。
 何人もの方から温かい気持ちをいただいて感謝していますm(_ _)m
 と言っても、もらった「温かい気持ち」はチョコではありません(爆)

 モーターパラグライダーの件は、あれからオレも色々調査を進めているんだけど、10日の日誌をアップして1時間も経過しないうちに群馬のKさんからメールと情報をもらったり、その後も「何とかなったら乗せてくださいね☆」とか、地域振興と抱き合わせにしようとは、ホンマに余計な事を考えるのが好きなやっちゃなとか、色々なメールをもらったのです。
 まだまだ情報も、環境づくりにも不足している点ばかりなので、さらに色々な情報などを寄せてください!(有形無形の協力も大歓迎です)

 ちなみに、乗ってみたいという人には、明らかに傾向が出ていて、男よりも女性のほうが飛んでみたいという人の確率が明らかに高そうです。
 やっぱり今の世の中は、女性上位か??

{群馬のKさん}
 ウチのオープン当初からのお客さんであり、それでいて地元の銘酒を送ってもらったり、そのお返しに牡蠣を送ってみたりと、「超遠距離のお隣さん」みたいな付き合いがあるだけでなく、かなり最初の頃に日誌に「トスマシーン」が欲しいと書けば、「ウチの倉庫に余ってる」と、トスマシーンを戴いた(しかも、わざわざ整備して出してもらった)とか、5年前の東京出張の際に、ウチが何とかスタートを切れたのは、最初頃のお客さんのおかげという事で、Kさんにも感謝を込めて食事に誘ったら、何と一升瓶持って駆けつけてくれたり(その酒は、さすがに店では飲めないし、Kさんはスペシャル・ビートで来られていたので、酒無しの食事にしたため、その後ホテルで飲ませていただきました)と、何かと思い出も多いんだけど、最近でも写真教室を引き受ける事になったというと、すぐさま「実は、そういう専門学校に通っていた」(当時アシスタントとして、今、別な意味で話題を振りまいている石原真理子も撮影した事があったと、あの本の発売前に聞いたこともありました)と、いくつかのアドバイスももらったり〜以下略〜何かと関わりの深い方なのです。(撮影して、教室開催の画廊に展示してある写真を、展示前に”想像よりも良い写真”と褒めてもらった1人にKさんもいます…写真がそんなに良いのか、オレがあまりにもダメなヤツに見えるのでギャップでそう感じるのかはオレにはわかりません)
 今回も、同じ地域の方がモーターパラグライダーをやっているので…と色々情報をもらったんだけど、さすがにチョイと見に行くという事ができないのが残念だけど、タンデムできる機材があって、高品質な写真を撮りたかったら声かけてもらってOKという事と、中古機材が出るようなら、これも声をかけてもらいたい事を伝えたんだけど、是非実現させたいなぁ〜と願う今日この頃です。
2月21日
 プロローグは昨日のOさんからのメール。
 近況と、以前相談を受けた内容の結果報告が伝えてあり、文末に「新枝さんは、明日から講座がはじまるんですよね?新しい出会いを通して、有意義な時間を過ごしてください。」とメッセージがあったのです。
 ここで「ん?Oさんは、何でオレの講座担当初日を知ってるんじゃ?」という疑問がチラッと脳裏をかすめたんだけど、講座を開催しているところに、Oさんも別件で出入りがあるので、きっと、あの地獄耳を駆使して小耳に挟んだんだろうなぁ〜と思ったのです。
 後半の”新しい出会い〜”は、ある意味、他人を激励する定型句のような意味もあるので、それで納得して読み終えていたのです。

 そして、今朝、こちらの仕事をつつがなく済ませておくために、5時40分に起床して、夜中の問い合わせなどに対応し、講義先の学校に出向き、受講生の名簿に目を通していると、同名の別人とは思えない名前があったのです。
 読み(漢字ではなく音)で言えば、同じ同音の別人を1人知っているけど、この方の漢字はあまり名前で使われていないので、ま・まさか、あの人??と思っていたのです。
 そうは言っても、以前日誌で触れたように、オレみたいな日本の名字上位10000にも引っかからない名字なのに、オレの同姓同名が居たくらいだから、この方にも同姓同名がいらしても不思議は無い…と思いながら、皆さんの前に立つと、間違いなく想像していた方だったのです。
 しかも、出席を取る際に名前を呼ぶと、意味深な微笑が返ってきたので、「あ…覚えてるんだ」と、タダでさえ初日で緊張しているのに、宇宙まで舞い上がるほど緊張したのです。
 というのも、単に知り合いだったり、以前別の学校で教えた元学生なら、これまでも経験があったんだけど、このNさん、とある仕事で関わったプランナーで、その経歴の方に、企画のイロハなどを教えるのは、釈迦に念仏状態になりかねないので、小心者のオレは、さらにプレッシャーを感じるというワケなのです。
 そこで、オレは、Nさんと交流も深いOさんの昨日の一言「新しい出会いを通して、有意義な時間を過ごしてください。」が頭に蘇ってきたのです。
 「こりゃ、絶対にNさんが受講する事を知っていて、あんなとぼけたメールを送ってきたに違いない」と確信したので、Oさんにメールしてみると、やっぱり「Nさんの受講が決まった日に、講師一覧を見たら、新枝さんが講師になっている!私のこと、覚えて下さっているかな?」とNさんからOさんに連絡が来たんだそうです。
 そこで、ビックリさせる度合いを倍化させるべく、昨日とぼけたメールを送ってきたらしいのです。
 Oさんとの間で、似た話は過去にもいくつかあって、いくつかの事で「ビックリした〜」と報告すると、「やっぱりビックリした?そうだろうと思って、わざと黙っておいたんよ」などと、実に楽しそうに耳を傾けるなかなか悪い趣味の持ち主なのです(笑)
 その後、休憩時間にNさんが挨拶に来られたので、色々な話をしたんだけど、正直言って、ホントに広島の世間は狭いというのが感想です。

 ちなみに、NさんがOさんに連絡した際の「私のこと、(新枝さんは)覚えて覚えて下さっているかな?」という問いかけに、なんとOさんは「女性の顔と名前は、何よりも覚えているはずだから大丈夫!」と太鼓判を押したそうです。
 「”女性の”だけは余計じゃ!」…とOさんに伝えておいたのは言うまでも無いことです…ホンマに一言多いんだから。

{オレの食生活を知っている全ての人へ!}
 ナンボ食うと言っても、ギャル曽根には太刀打ちできまへん!
 ありゃ、人間業ではない。

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