トワイライト裏業務日誌 2006年11月
11月3日
{新苗さんへ}
 ウチの仕事用のアドレスに届いたメールに書かれているあて先(オレの事)の事です。
 最初てっきり、やたらめったら届く、例の出会い系などのメールだと思っていたら、差出人を見るとオレに面識のある、広島の小規模事業者達を支援している会社(と書くと、わかる人にはわかってしまうけど)の代表者からの時候の挨拶とイベント案内のメールでした。
 ここのメールは、いかにもその人に宛てて、わざわざ書いたような手法をいつも取っていて、受け取った人間は、その代表者からのメールだと思わせるような手法なのは、まぁ作戦としては悪くないとは思っているんだけど、名前を間違うとね!
 当然、本人の周辺のスタッフが作業しているはずなので、名前なんて、その相手を知って記憶して書いているわけじゃないから、こういう意味不明な名前間違いが生じるわけです。
 もし、入力は正しくても変換ミスであれば同音異義語になっているし、タイプミスだと、それを推測させる(キー配列が近い)誤字になるわけで、どちらでもないのは、今回のように、その名前の意味づけが頭の中に無い人が入力したという証拠になるのです。
 というワケで、その代表であるGさんに会う機会があったら、絶対に突っ込みを入れてアタフタさせてやります(笑)

{惑星問題その後}
 天気もGOODで明日明後日に、晩秋の名月が楽しめそうな休日なので、天体ネタを1つ。
 太陽系の惑星問題で、セレス、冥王星、2003UB313、カロンというのが世を騒がせたけど、その後冥王星が惑星から外れるというまさに「予想外」の展開で幕切れになったのは皆さんもご存知のとおりです。
 ところが、その後の話は一切にマスコミに出てこないので、ちょっとメディアに代わって後追い報道をすると、超冥王星(冥王星の、さらに先にある惑星という意味)として脚光を浴びた2003UB313は矮惑星として「エリス」という名前になったのです。
 そして、このエリスには、ちゃーんと衛星があって、これも「ディスノミア」という名前をもらっているのです。
 命名の由来が傑作でエリスは「男性に嫉妬やねたみの心をかき立たせ、争いを引き起こす、ギリシャ神話の不和と争いの女神だ。エリスは、ペレウスとテティスの結婚式に唯一自分だけが招かれなかったことに猛烈に腹を立て神々の間に争いを起こすが、やがてそれがトロイ戦争へと発展していったという。」という事らしく、まさに今回の論争を皮肉ったネーミングだと思いませんか?
 ついでに、ディスノミアの由来も紹介すると「ディスノミアは、エリスの娘の名前で、こちらも混沌と争いの女神だ。エリス、ディスノミア共に、決して穏やかな名前ではないが、惑星定義の火付け役、論争の元となった天体とその衛星にふさわしい名前がつけられたといえるかもしれない。」とのことでした。
 まさに名は体をあらわす!?
11月4日
 連休としては、まさに絶好な日和とも言える今年の3連休ですが、みなさんおかがお過ごしでしょうか?
 オレは、写真教室の第2ステージの準備や、本業に勤しんでいて、快晴の恩恵はほとんどありません(涙)

{コンプライアンスとインフォームドコンセント?}
 今日、ちょうど1週間前に預かった車検の納車もあったのです。
 元々低年式車のため、多少の問題は想定していたものの、入庫後の受け入れ検査を実施してみると、いくつか車齢の問題による不具合も見つかったんだけど、それよりも問題なのは、以前の作業で明らかに整備ミスと思われる個所が発見されたのです。
 オレ達の視点から見る整備ミスというのはいくつかの種類に分けることができて、まず作業時にミスがあったことを作業者自身が気付いていない場合です。
 本来、完璧であるべき仕事なので、このタイプのミスでも本来許容されないのは当然だけど、残念ながら人間が関わる以上、ミスがゼロになる事が無いのも事実だし、少なくとも、これは悪意が無いという点では、残念ながらまだ人間界で完全に避けられないタイプのものなのでやむを得ない点はあります。
 次に、作業ミスを作業者が気付き、それを改善・修理している場合です。
 これも、本来はミスをしないのが望ましいものの、気付き、適切な対処をしているので、一応許容されるケースではあるわけです。

 問題は、作業者が作業ミスを自覚していながら、それを適切な対処をしないまま放置していたり、不適切な処置でごまかしている場合です。
 これは、少なくともプロとして不作為があったというレベルのモノではなく、明らかに悪意があるわけで、これは非常に恥ずべき行為と言っても良いはずなのです。
 ところが、作業直後に発見できる場合は、まだ作業した業者にクレームを付ける事がカンタンだけど、発見しにくい場所だったり、あまりにも時間が経過してからだと、誰(どこ)が、いつやったのか証明し難いケースも少なくないのです。
 今回の車検でも、「うわ!」と思うような、下回りの明らかな作業ミスと隠蔽工作(しかも不適切)が発見されたのです。
 ただ、元々購入された際に中古車であったこと、その時にそれなりの検査が実施されているわけではない事もあるので、「おそらく、このタイミングに、この業者が」と推測できるものの、断定もできないし、先方が否定するとどうしようもないというケースだったのです。
 車検後の引渡しの際に、お客さんとこの件を話したら、「その作業の際に業者の対応などは、怪しかった」んだそうです。

 ちなみに、その車は、他にもエピソードが2つあって、1つ目は、アルミホイールのセンターキャップにロックが装備されているんだけど、なんとロック外すためのツールが無かったのです。
 しかも、以前タイヤ交換を某タイヤショップに依頼したときに、そこのショップは手持ちのツールをいくつか試し、何とかキャップを外せてタイヤ交換を実施したそうなのです。
 そこまでは、同業ライバルながら、「よく頑張った!」と拍手したい話なんだけど、笑えるのは、そのショップは、ご丁寧にもタイヤ装着後に、そのキャップを取り付けているのです。
 車検を預かるときに、その話を聞いて「そりゃアカンでしょ!だって、キャップ取り付けて走行中にパンクしたらどうするんですか?外せませんよ。タイヤ交換から、今までの間に、パンクしなくてホントに良かったですねぇ」とお客さんに言うと、「あぁそうじゃね。そんな事考えなかった(笑)」と、言われていたんだけど、ロックを外すツールを入手する事ができない場合は、キャップを装着して納車するのは、お客さんを困らせてしまう可能性大ですよね!?(これを小さな親切、余計なお世話と言います)

 もう1つは、オーディオなんだけど、ラジオを聴きながら引き取って帰った後で、エンジンを切って確認し、再始動するとオーディオが切れているのです。
 そこで、再度ラジオの電源を入れ、エンジンを切って再始動すると、やはりオーディオは切れたままなのです。
 ちょっと面倒だけど、問題ないというので故障を放置しているだけならいいけど、「もしかして・・・」と思ったオレは、これこそ依頼事項でも何でもないので「余計なお世話」になる可能性もあるとは思ったけど、インパネを分解してオーディオを取り外してみれば、故障でもなく、車両側のヒューズが切れているというような話でもなく、取り付け作業時に電源の取り方を横着しているだけでした。
 きっと車を購入した時から装着されていたんだろうなと思いながら、それぞれの電源を別個にちゃんと取ってから納車後に、この話もしたら「えぇ、そうだったんですかぁ。私は、てっきりエンジンかけたときに一々電源を入れるのが当たり前だと思ってましたよ」だそうです。

 お客さんには「ホント、何から何までありがとうございました」と最高の謝辞をいただいたんだけど、やっぱりこういう話は、気になって普通ですよね??(ウチが特別だという気にはなれないのが正直な気持ちです)

 話し変わって、先日Tさんが走行距離がかなり増えたので旅先でオイル交換を某大手量販店で依頼したらしいのです。
 そして、作業終了後にTさんは、ピットに呼び出され「ドレインプラグがちゃんと締まっているか、お客さんも確認してください」と、確認を求められたそうなのです。
 Tさんは、元々自分である程度の作業ができるレベルの技量の持ち主なんだけど「何言うてんねん。アンタらに金払って頼んだんやから、自分らで確認してくれ!」と言ったものの、店員が「これは決まりなのでご確認いただかないと困ります」と、サクッとはねつけたんだそうです。

 オレがディーラーに在籍していた頃から、量販店でのオイル交換で、ドレインプラグの締め忘れが原因で、オイルが抜け、エンジンが焼きつくなどのトラブルは、何度も耳にしていたし、その作業から日数が経過しすぎている場合は、先方も認めなくて大騒ぎになったというような話も、聞いた事があるのです。
 オイル交換というのは、作業難易度的にいえば、超入門コースの作業のように皆さんも考えていると思うのです。
 たしかにそうなんだけど、実は作業ミスによる被害が非常に大きな作業でもあって、エンジン乗せ換えなんていうケースも少なくないのです。
 だから、オイル交換程度の作業だから…と、作業認識の甘いところに依頼するのは考え物という側面もあるのです。
 そういう実態を改善する努力はとても大切なんだけど、問題は、その手法としてお客さんに確認を求める方法が本当に望ましいか?という事が気になるのです。
 というのも、元々ご自身に知識や技能が無いので、依頼されているという大前提があるのに、確認作業を求めるというのは、言い換えれば、作業の的確さの良し悪しが判断できない人に、判断させるという事になるわけです。
 さらに問題なのは、後々問題が生じた際に、「そうはおっしゃられても、お客さんもあの時にご確認いただいたじゃないですか」と、責任逃れのための証拠に使われかねないという点が最も問題なのです。
 たとえとしては、適切ではないかも知れないけど、医療界でも「インフォームドコンセント」が徹底されるようになりつつある昨今だけど、説明責任を果たすのは大切な反面、決断を患者に求める事で、結果責任を逃れるためのインフォームドコンセントになっているケースが少なくないのと似たような話なのです。
 だから、客観的決断をしにくいお客さんのために、客観的判断をしやすいための環境づくりとして、様々な情報を開示するのはとても大切な事である反面、プロとしての考えを求められる際に、責任が及ぶのを避けるために、それを提示できないというのは、本末転倒だと思っているので、やはり本来としては、作業者側で作業を確認できる手順・体制をしっかりと構築して、専門的知識の無いお客さんに確認を求めるような事はしなくても済むのが望ましいのではないかと感じています。
 まぁ、プロに対する信頼や尊敬が持てない社会なので、ある意味ではやむを得ない事象だけど、安心して任せる事ができてこそのプロのはずです。

 やっぱり、どこを選択し、何を重視するかというのは、重要な事だと再認識させられた車検でした。
11月8日
 皆さんは紅葉を見に行かれましたか?
 オレは、正直に告白すると、これまであまり自然のそういう変化に興味が無かったというわけではないものの、わざわざ桜や紅葉を見るために出かけるなんて事は無かったのです。
 ところが、人生、良くも悪くも予測がつかないもので、写真教室をお引き受けする事になり、慌てて今年の春から足しげく通うようになったという、自然を堪能する初心者みたいなものですが、それまで足を運ぶまでも自然の良さは認識していたつもりだけど、その地でゆっくりした時間を過ごす事の贅沢さと喜びを今更ながら実感したというわけなのです。
 昨日から2日かけて依頼の撮影の為に、中国山地に足を運んだんだけど、約2ヶ月ぶりに訪れたこの地で、またしても心の中に溜まった「オリ」を解きほぐす事ができたように感じていて、つくづく撮影の依頼者に感謝です。
 でも、明日はいきなり現実に引き戻されるのは間違いない…(汗)
11月9日
 先日から手配して待ちわびていたモノが届きました。
 それは、いわゆるドライビンググローブ(レーシンググローブに近いタイプ)なんだけど、かなり痛んできたレーシンググローブ(FET 赤)の代わりに用意したものなのです。
 これまで使ってきたレーシンググローブは、ウチのお客さんにもそこそこの定評があったグローブでもあったんだけど、レーシンググローブ自体が、決して安くないし、今はサーキット走行を頻繁にしているわけでもないので、よりコストパフォーマンスが高く、利便性もあるものはないかと探していたのです。
 その捜索の網にひっかかったのは、意外な事にパトカー乗務員用のグローブだったのです。
 皆さん、あんまりパトカーの中に連行された経験はお持ちではないと思う(オレも連行されたわけではありません)ので、あのパトカー乗務員の付けているグローブを、間近で見ることが少なく、多くの人はバスの運転手の使っているような、ナイロン製のツルツル滑る手袋だと思い込んでいるんじゃないですか?
 昔はそうだったかも知れないけど、今の主流は、新しい素材を使った専用のグローブなのです。
 しかも、いわゆるレーシンググローブに比べて、価格も半分以下というとてもお値ごろ!
 というわけで、ウチで取り扱う定番にするかどうかはともかく、まず検討する上でも手配してみたのです。
 今回の事で、オレも初めて知ったんだけど、パトカー乗務員のその専用グローブというのは、制服などのような官給品ではなく、どうやら個人負担で購入する私物のようなのです。(公務員の意外と大変な一面)
 そのために、そのグローブは、警察官用と一般用に2バージョンの設定があり、警察官用の場合は、あの警察官の制服の肩章のマークが付いているタイプ、交通機動隊のマーク(2枚羽根のマーク)のタイプに分かれているのです。
 一般用は、警察官の肩章にやや雰囲気の似た、でも実は違うデザインのマークが付いているんだけど、警察用のグローブは、警察関係者しか注文できないという事をうたってあるものの、手配の途中までは、特に何か確認させられる部分が無かったので、「お!こりゃ、品番間違って入力した(つもり)で、警察関係者専用の品番で注文してみようか」と、オレの心の中に、悪魔がささやいた(爆)のです。
 そのユーワクに負けるかたちで専用品番を入力し、発送先を入力する段階になった途端…「あぁ!やっぱりアカン」とため息が出たのは、警察専用モデルを注文するときには、発送先が県警本部もしくは警察署の部署に限定されるという縛りがかかっていたのです。

 警察官が私物として発注する以上、警察官であるという身分確認をどうやって行うんだろうと疑問に思っていたけど、なーるほど、なかなかシンプルで余計な情報を必要としない上手い方法だなぁと感心せずにはいられませんでした。
 いくらなんでも、身近な警察署に届けるようにさせておいて、落し物や誤配の荷物を取りに行くようなノリで、「ねぇ、ウチの荷物、間違って届かなかった??」って、警察署に行っても、そんなもの渡してくれるワケないもんねぇ。

 というワケで、ようやく良い子に戻ったオレは、一般用を注文したんだけど、ちょっと使ってみると、これはコストパフォーマンスに優れた、なかなか良いグッズです。
 ちなみに、いくら安くて、性能が良くて(しかも洗濯までできるという優れモノ)も、白色じゃナイロン手袋みたいでイヤだと思われる方もいらっしゃると思うけど、ナイロン手袋みたいな質感では無い(レーシンググローブの手のひらに近い質感です)し、白以外にも黒とスカイブルーがあるのです。(オレは黒にしました)

P.S.
 商品が届いたときに、その梱包の中に、警察専用モデルのカタログが入っているというのは、どういうこっちゃ!?
 もしかして、オレが警察関係者だと推測したのか、それとも警察専用モデルを発注しても、阿吽の呼吸で間違って出荷しますよ!(爆)という、悪魔のささやきなのか、どっちなんでしょう??
 う〜ん…悩む。
11月14日
 一雨ごとに気温もようやく下がるようになり、オレも長袖に違和感が無くなった今日この頃ですが、皆さんいかがお過ごしですか?
 せっかく長袖になじんだというのに、周囲はもう冬の服装で、またも置いてきぼりを食った新枝です。

 今夜は、絵画作品を撮影するというご依頼を受けて撮影してきたのです。
 この難しさったら、一度でも撮影してみた方ならお解かりだと思うけど、雰囲気や微妙な色味にこだわろうとすると、まさに「底なし沼」状態になるもので、1枚の絵画の撮影に、結局準備時間も入れると2時間半かかりました。
 とても効率的な仕事とは言えないけど、やっぱり丹精込めて描かれた絵を、なるべく作者の気持ちになって再現するには、「うーん…もう1枚!」(普段のオレのセリフの”もう1杯”とは違います!…爆)と、撮影を重ねて、自分では自信が無い(笑)ため、厳しく最終判断をしてもらい、絵画を判定する事に熟練されている3名にOKが出たところで終了になったんだけど、ホントに格闘の2時間半でした。

{****のニオイ}
 皆さんは、一瞬で何かをかぎ分ける特技をお持ちですか?
 オレは、意外と凝視する事なく覆面パトカーをチラ見で見破る傾向があるらしく、よく同乗者から「オマエ何でそんな一瞬で気付いたんや?」と不思議そうな反応をされて、「もしかして、これは普通の人と違う能力?」と少しずつ自覚が出てきたというワケなのです。
 明らかに覆面というような艤装の車両や車種もある反面、例えば機動捜査隊(きそう)のパトカーなどは、外見でも最低限の変更しか無いので、例えば無線アンテナ(これも昔ながらのポールアンテナとは限らない)が見えないアングルだと非常に判断しにくい(高速隊などと違って、仕様変更する必然性も無いので当然ですが)ものの、何だかニオイのようなものを感じるというのが率直な印象です。
 今日も、撮影に出かける道中にレガシィセダンを1台見た瞬間に、「機捜」のパトカー臭いなぁと思って、横並びに信号で止まって見れば、やはりビンゴでした。
 あんまり車内を覗き込んでいると、職質されかねなかったんだけど、タイヤの銘柄(純正ADVAN)とか、ナビの機種(パナソニックの某機種)等など、観察力10倍で観察していたんだけど、最近のデータリンクは、小型の液晶コマンダーになっていて、「おぉ!装備品もここまで進化したんかぁ」とビックリでした。
12月7日
 気付いてみたら、もう12月に突入して1週間!
 そして今日は、7回目の独立記念日。よくも無事に7年も過ごせたものだと、改めてみなさんに感謝の1日です。

 日本人の平均寿命は、とどまるところを知らない勢いだけど、最近、車の平均寿命も、それに連動してか長くなっているのは、皆さんもご存知のとおりです。
 そうなると、必然的に車も高齢者(経年車と言いますが)が多くなってきて、若者の病気(故障)とは違った不具合が多くなるのも、まったく同じ状況なのです。
 車でも、年式の新しい車の故障と違って、経年車の場合は、いくつかの不具合が重なって症状が出ているとか、どれも許容範囲だけど、全部が合わさってしまうと不具合になるというようなケースも多く、決してマニュアル的な診断では解決しない事も少なくないのです。
 そして、その修理に必要な金額と、車の残存価値を比較すると、「ええい、こんなボロに車検代20万突っ込むくらいなら買い換えてやる」とご主人様の怒りに触れるケースも、これまた当然のように生じてくるわけなのです。
 ところが、こういうケースで、「いっその事、新車!」とか、年式の新しい中古車を買う足しに、その20万円を充てるのであれば、何ら問題ないんだけど、往々にしてありがちなパターンが、「その20万円で買える安い中古車を買う」という選択肢で、コレが実は曲者なのです。
 今の車がある程度痛んでいるのは実感されているので、言い換えればある意味その車に「愛想が尽きた」状態になっているのも理解できるのです。
 でも、その20万円という費用で購入する車は、諸費用を抜いた実際の車両の価格は限りなく一桁に近い価格になるわけです。
 すると、販売店の利益を考えれば、査定価格という意味での残存価値が無い車を購入する事になるわけで、言い換えれば今の車と(残存価値)が同じ条件なのです。
 しかも、そういうケースでは、保証はほとんど期待できないし、車の状況や程度を把握できているとは限らないので、買い換えて故障しなければラッキーだけど、故障したり、致命傷が発見されるケースも珍しくは無いのです。
 反面、今持っている車は、状況が把握できていて、その20万円をつぎ込む事で、2年は十分に使える事が想定できるんだけど、多くのケースでは、この部分を見過ごした判断をされているケースが多いのです。
 まぁ、長い間乗って、それまでにだんだんくたびれた車を実感し、修理も過去に何度か経験し、もう買い換えたいと思ってもいる上で、ある程度を超える出費となると、イヤになっても不思議は無いんだけど、だからと言って、コンディションを知らない現状で(今の車の修理と)同程度の費用で購入するのは、かなりリスクの高い決断になるのも事実で、そういう買い換えの決断をされているケースの比較的多くが、結局その後2年間程度での多額の出費を余儀なくされたという残念な結果になっているのです。
 今日も、そういうケースの車を、同じパターンで買い替え検討されているお客さんにアドバイスし、修理に変更になって預かって来たんだけど、皆さんも、はやる気持ちを抑えて、数年間の色々な事を含めて検討してみてください。(もちろん、ご相談には応じます!)
 ただし、似たような買い替えであっても、知り合いが持っている良いコンディションの車を下取り価格程度で買うという場合は、逆にオススメな場合もあるので、これも参考にしてください。
12月11日
{農免道路}
 いきなりどういうタイトルじゃ!?
 と、思われる方もいらっしゃるだろうけど、皆さんの周辺にこの「農免道路」と呼ばれている道路はありませんか?
 オレも、周辺には存在していないものの、近隣の県を含めて3ヶ所この名前の道路の存在を確認しています。
 以前から、この「農免道路」というのはヘンな名前だよなぁ…と思っていて、きっと農業施策に関連する予算で作られた道路なんだろうとは考えていたのです。
 でも、疑問だったのは、農業施策が前提であれば”農”が付くのは誰でも理解できるものの、何で(何が?)”免(免除)”なのかが解らないので、ずっと夜も眠れなかったわけなのです。
 すると、その疑問がひょんな事から氷解したので、全国の同じ眠れない人(いるわけないか…笑)のために紹介すると次のような事なのです。

 本来、ガソリン(揮発油)の取引には今話題の特定財源である揮発油税がかかるのは、皆さんもご存知のとおり(しかも税法上の2倍!)なんだけど、農林漁業用機械に消費されるガソリンについてはそれを免除する事も実は定められているようなのです。
 ところが、ガソリンの購入の際にガソリンがどんな用途に使われるのかを現実的には確認できないので、農林漁業用機械に消費されると思われる相当額の揮発油税分を財源として道路を整備することで揮発油税の免除に置き換えているという事だったのです。
 この事業名を「農林漁業用揮発油税財源身替農道整備事業」と呼び、その道路を一般に農免農道(農免道路とも)と呼んでいるらしいのです。
 でも、元々揮発油税を原資として一般道路を作っているわけだから、農林漁業用機械での使用相当額を農道整備に充てても、置き換えた事になってないような気も・・・
12月13日
 松坂の契約の行方は、よくわからないけど、戦力整備というのは、とても大変な命題で、どのチームも補強に余念が無い(もちろん、我らが巨人も!)今日この頃だけど、ウチの戦力も着々と整備を進めています。
 といっても、工場を建設したとか、2台目の車を増備したというような話ではなく、写真関係の仕事のほうです。
 今年の春からスタートした事業分野なので、ある程度の先行投資はやむを得ないとは言え、オレの周辺の皆さんなら多少なりともご存知のように、ちょっと過剰投資の傾向が否めなかったのに、さらに手をつけたのは「カラーメーター」なのです。
 ん?カラーメーターって車のメーターパネルを白などに変えるヤツじゃん!?とお思いの方、それはハズレです。(ウチの車は、分不相応?な事に、なぜかホワイトメーターが標準装備です)
 カメラ愛好家でも、多くの方は存在さえも知らないはずだし、何のためのものか、よーく知っている方でも持っていないどころか、持とうという気にもなっていない方が大半のこのシロモノ。
 実は、スタジオ撮影をする際に、忠実な色再現のために、光源の色温度などを測定し、どのような補正を行うか指示してくれる実にありがたいものなのです。
 先日、絵画の撮影を依頼された際に、苦闘して何度もトライし「やっぱりカラーメーターがあったほうがいいなぁ」と思っていたんだけど、今後も別のジャンルの撮影依頼がありそうな雰囲気なので、スペースシャトルから飛び降りるつもりで購入するに至ったわけです。

 そんなもん、「ホワイトバランスをチョイチョイと操作すればええじゃんか?」と思われる方も少なくはないはずだけど、あれば大雑把にライトバランスのコントロールはできるけど、かなり粗雑だし、それでは色補正はできないようなものなのです。
 ウチのデジカメ一眼は幸いな事に、色温度については、測定結果を反映して100K(ケルビン)ステップで設定できるので、色補正フィルターを活用すれば、より忠実な色再現が可能になるというわけです。
 ちなみに、色補正のためのフィルターは、なぜかゼラチンフィルターを多少持っているので、それらを整備すれば活用できるので、ウチの弱点がまた1つ解消されたという事になったんだけど、絶対に周囲のみんなから、また突っ込みを受ける事間違いありません(涙)

 このカラーメーターは、それほどありがたいご利益があるシロモノにも関わらず、発売中止になってしまい、中古争奪戦になっているんだけど、そういう事情も手伝ってか、高〜い!(涙)のです。
 というワケで、経費がかさみすぎているウチの来年の納税額は、かなり低くなる事を税務署の皆さんも許してくださいませm(_ _)m
12月20日
 なんと今年もあと10日あまりです。
 皆さんは、今年の予定をすべてこなせましたか?
 オレは、正直言ってやり残した事だらけです…涙

{JR尼崎脱線事故}
 昨日、航空鉄道事故調査委員会が国土交通省に事故報告書案を公表したのはニュースでお聞きになられている方も多いと思うのです。
 やっとか?と思われるかも知れないけど、実はまだ最終報告書は来年の予定で、もうしばらくかかるのです。
 これまでの経験で言えば、運転士も死亡しているような今回のケースでは、航空事故も含めて考えると、まだ早いほうで3年かかるのも珍しくないのです。
 おそらく世間の要請を配慮して早めに報告をまとめる方針があったと想像できるのは、異例の早さの中間報告(去年)からも推測できるように感じています。
 まだ、提出された報告書案は一般人である我々には閲覧できない(おそらく年末ギリギリが年明けに国土交通省のHPに掲載されるでしょう)ので、十分な判断ができないんだけど、一部報道のあった内容についての印象としては、やはり(当事者)心理面をもっと考慮した考察・分析が必要なのではないかと強く感じているのです。
 今回で言えば、事故の前に伊丹駅でオーバーランした件についての車掌から指令への報告無線を運転士が傍受していて、その報告内容に気をとられてブレーキを扱うタイミングで操作しなかったという点は、一見人間心理を考察した上で結論付けているように思えるけど、個人的には客観的な観点で機器操作の事実に関しては正しいものの、運転士の心理や状況は違っていると思っているのです。
 というのも、伊丹駅のオーバーランと、それによる遅延だけであれば、その理屈も成り立つものの、運転士は朝からずっと運転操作という面では異常な操作を続けていたのです。
 少々の体調不良であっても、そんなに連続して操作を誤る事は考えらないし、宝塚で車掌の指摘に対しても、無視というより無感情の反応だったところもあわせて考えれば、自覚・他覚症状としては認知されていなかったにせよ、精神疾患に影響されている状況は十分に考えられ、それが当時の日誌で触れた羽田沖墜落事故の機長と行動・反応、その日の操作(羽田事故は前日から)に現れているからなのです。
 もちろん、そのような状況を出勤時の点呼や日常の状況で見抜けなかった事や、そういう心理状況に追い込んだ体制などは大変問題で、その部分についての改善は、さらに必要だけど、朝の始業時からあきらかに異常だったという部分からの一連の行動を合理的に理解できる状況を説明できる解析のアプローチや、例えば、なぜ運転士がそういう言動や操作をするのが(その本人の置かれた状況で自然に感じるのか)が納得できる分析ができなければ、本当の原因を究明する事などはできないのです。(この点は、間違いなくオレと現役乗務員であるブースカさんが運営している”半年早い事故調査委員会”のほうが優れていると思っています)

 同じ事は、他にもたくさんあり、日航機123便の事故の報告書でも、おかしな点が多数存在しているのです。
 ボイスレコーダーの解析を読むと、そういう状況下でパイロットが本当にそういう会話をするか?という疑問に答えられているとは思えない記述が多く、確かにボイスレコーダーというのは、コクピットの上部にあるマイクから音声を集めているため、聞き取りにくい言葉も少なくないけど、コクピットにいる操縦士が、後からすべてを知った上での考察ではなく、その時どう感じながら何を確認しようとしていたのかという当事者心理で考えていけば「そのコメントはちゃうじゃろ!」という点がたくさんあるのです。
 日航機123便の事故は、実態はほとんどうやむやにされているどころか、先に結論ありきで、それを説明できる無理やりな原因を作り、矛盾する具体的物証を無視するという、本来の事故調査委員会のとるべき姿勢とはまったく逆の姿勢に終始しているのです。
 実際問題としてパイロットや運転士が死亡している場合の本当の意味で究明の限界はやむを得ないものの、もっと当事者の心理を考えれば、容易に理解できるヒントは、たくさん物証として存在しているのを気付いて欲しいと願わずにはいられないし、真実に近づくのに邪魔になる圧力などに屈せず、公正中立の立場を堅持できなければならないのです。
 ちなみに、事故調査委員会の報告に責任の追及が十分ではないという指摘がマスコミの一部にもあるけど、これは大きな間違いで、本来、事故調査委員会は刑事責任を追及するための組織ではなく、事故原因を特定し、再発を防止する観点で究明と改善勧告を行う組織なのです。
 だから、責任追及について触れてないのは当然で、この点に関しては職務怠慢ではないのです。(それより、十分な調査を行っていない段階で、推測を発表するほうが職務上、良くない事なのです)

 しかし、そういう組織であるからこそ、「疑わしきは罰せず」という刑事事件の姿勢ではなく、最終的に確証が得られなくても、十分に考えられる背景原因や事例は、「〜については解明できなかった」という報告ではなく、「〜こういう可能性も否定できない」と、せめて記録として残しておくべきで、オレが大いに不満に感じているのは、過去の事故報告書を見ていても、この点が非常に欠けているからなのです。
12月23日
 今日は、おそらく年内最後の車検の納車でした。(まだ数日、何があるかわからないけど)
 今回は、ちょっと代車繰りが綱渡りだったため、引き取り当日どころか、急遽30分前に連絡して速攻で取りに行ったので、引取りの際に代車のガソリンを満タンにできないままだったのです。(普段は、満タンで取りに行き、満タンで返してもらう方法です)
 そこで、「少し満タンよりは減っているので、使われる分だけ補充してもらったらOKです」とお願いして帰ったのです。
 そして今日納車が終了して、代車に乗って帰っていると、貸し出した時の燃料系の針の位置より少し多めの残量になっていたのです。

 みなさんも経験があればお解かりだと思うんだけど、使った分だけ補充するというのは、勝手知った自分の車でない限り意外と難しく、例えば長距離納車の車の燃料が少し心細いからと、軽自動車に「15リッター!」とお願いして給油してみると、ほぼ満タンになってしまったみたいな経験は少なくないので、意外と多めになってしまったのかなぁ?と思いながらも帰路の坂道のアップダウンで針が動くので、次の使用の為にセルフスタンドによって給油を始めると、給油ガンのトリガーをグイッと握った1秒後にガンというショックとともに給油が止まったのです。
 ん??と覗き込むと、給油口からガソリンの液面がシッカリと見えているのです。
 お!こりゃ超満タンで返してもらっていたのに、燃料計がテンプラなのか・・・と解ったときにはもう遅く、給油ガンを少しずつ抜きながら、ホンマにギリギリまで給油して、メーターを見たら「0.73L」でした(爆)
 こりゃ、清算に行くのが恥ずかしいばい!と思いながらも、そのまま帰ると窃盗になりかねない(確実に犯罪です!念のため)ので、恐る恐る、笑顔で出迎えた店員に申し出ると、ハツラツした声で「2番レギュラー0.73L、値引きがありましては・は88円のお買い上げになります」と、スクーターでもないのにコールされて実に穴を掘ってでも入りたい心境になったのです。
 昔、バイクの給油でも、こんな金額の経験ないし、少しでも給油量を多くするために必死にチビリチビリとギリギリまで給油する経験も無かったけど、店員は2番のスタンドの車と給油量を見比べて、「いきなり給油止まりましたか?」と聞いてくるのは、やっぱり相当不審に思ってるんだろうなぁ…と思い、まるで職務質問を掛けられた少し後ろめたいヤツの言い訳みたいに「代車なんだけど、燃料計の針おかしいみたいです」と言い訳していたオレは、きっと小市民です(笑)
 でも、代車を使ってもらう時に、時々今回のようなケースはあるのです。
 ヨソでは、満タンで貸したのをカラで返されたなんて嘆いている工場も少なくなくて、ウチのお客さんは、そういう意味で非常に誠実な方ばかりなので、マジメにルールを守る方に、そうでない人のガソリン代までかぶせた負担をしてもらわずに、本来負担してもらうべき料金だけ負担してもらえるのはホントに良い事だと思っているのに、それどころか中途半端なガソリン量で貸したのに、満タンで返却されたのも何度もあり、乗って帰る前に気付いた場合も「何を言うとるん。代車タダで貸してもらっているんだから、それぐらい当たり前だよ!」と当然のように言われた事も何度もあるのです。
 そういう場合、一宿一飯の恩義と配慮には、一応”犬”よりは感謝できるオレなので、次回以降にその分のお返しをわからないようにする事にしているのです。
 わからないように…というのがミソで、例えば工賃を値引きするのでも規定料金から値引きを入れると、明らかに値引きをしたのがわかるけど、最初から料金を減額した額を表示すると、そりゃわからんでしょ?
 ホントにキッチリと満タンにして返却してもらっていたKさんには、もちろん「なんぞ」仕返しじゃなくてお返しをするのは言うまでもない事です。

{3年越しの・・・}
 「3年越しの」というと、皆さんは何を思い浮かべますか??
 「3年越しの恋」なんてロマンチストな方もいらっしゃるかも知れないけど、今日の3年越しは「3年越しの間違い電話」なのです。
 一昨年のある日、知らない電話番号でオレの携帯に電話がかかってきたのです。
 オレの場合、こっちは知らなくても、相手がオレの携帯番号を知っているケースはナンボでもあるので、気にもせずに電話に出ると、知らない声で「あぁ、Nさん」ともちろん知らない名前を呼びかけてきたのです。
 間違い電話ごときに動じるわけのないオレは、普通の対応をして切ったんだけど、その10秒後に同じ番号から電話がかかってきたのです。
 そのオッサン(日誌でも滅多に”オッサン”呼ばわりをした事の無い上品?なオレだけど、この人は、まさに大阪のオッサンを絵に描いたようなキャラなので、オッサンと書かせてもらいます)も、さすがに気付いたみたいで、「あぁ、すんまへん」と切ったのです。
 しか〜し、電話番号を確認し直したと思われる30秒後に、同じ番号からのコール!
 「何番にかけてるんでっか?」と聞いたオレに、掛けようとした電話番号は告げずに「すんまへんなぁ」と独り言のように言いながら切ったのです。
 もうかかる事はないだろうと思っていたら、1週間後に「あぁ、Nさん」とかけてきたのです。
 しかも、間違いだとわかった後で、また2度目の電話がかかってきたのには、さすがのオレも参って「すんませんが、電話番号メモしているなら、消して調べなおしてもらわんと、かないまへんがな」と、妙な関西弁で文句をつけたのです。
 ちなみに、懸命な日誌読者の皆さんは、そろそろお気づきかと思うんだけど、こういう話からスタートして間違い電話が現在「3年越し」なのです。
 ここで、いたずら電話と思われる方もいると思うけど、かかるのはいつも日中で、たまに忘れた頃にかけてくるし、その時の第一声は「あぁ、Nさん」なのです。
 そして、これまでのかかってきた頻度からすると、時々連絡する関係の相手に電話をしているという事になって、だったら携帯にメモリーしとかんかい!という話になるわけです。
 しかし、きっと機械音痴のオッサンの事だから、メモリー登録なんていう離れ業はできんという信念で、メモから直接入力しているにしても、毎回そんなに同じ間違いをするとは思えないし、それならいくらなんでもメモが間違っている事を覚えとかんかい!という話にもなるわけです。(もし、毎回同じように電話番号を掛け間違っていれば、それはそれで芸術的な事です…笑)
 この嫌がらせとも、ミスとも思えない不思議な間違い電話のオッサン、もしかして来年も同じようにかけてくるのでしょうか??
 個人的には、4年越しは歓迎しておりませんので、もし皆さんの周りに心当たりのオッサンがおられましたら、是非愛の指導で携帯のメモリーの修正かメモ帳の訂正のお手伝いをお願いします。
12月28日
 「仕事で忙しく、自分の車に乗って無かったらバッテリーがあがってしまったので交換したい」というOさんの相談で、急遽出動する事になったんだけど、その場所は、少し距離のあるエリアだったのです。
 Oさんは、遠いから申し訳ないと盛んに恐縮されていたけど、「知らない人じゃないし、ましてや先月ナビまで買ってもらったOさんなのに、そんな遠慮は不要ですよ」と、バッテリーのサイズを確認し、準備したのです。
 ところが、Oさんの仕事の終了後にという約束で待機していると、ついに来ました広島の初雪が・・・
 それも、Oさんからの「山間は降雪しとる」という情報で知ったオレは「そりゃいかん!すぐにスタッドレスに付け替えます」と伝えたんだけど、「私が迎えに行きますから」と、何と送迎付きの出張作業になってしまったのです。
 どっちみち、そろそろスタッドレスに付け替えないといけなかったし、交換作業はすぐに済むのに、Oさんの中には、やはり「バッテリーの交換程度で、遠く(オレの大遠征人生の中では、まったく距離を感じさせない距離なんだけど)まで遠征してもらうなんて申し訳ない」という気持ちが強かったらしく、結局史上初?の送迎付き出張修理になってしまったのです。
 到着し、状況を確認し、バッテリーの交換自体はサクッと済むものの、しばらくエンジンをかけていなかったとは言っても、単なる自然放電だけで説明するには、若干の不安を感じる微妙な「エンジンをかけていない期間」だったので、念のために電気負荷を変化させながら、どの程度の発電が行われているか簡易点検をしたり、エンジンを切っていても流れる「暗電流」のチェックをしたのです。
 すると暗電流が一般的な数値より多く、ある部分の不具合も発見されて、その関連性も十分に考えられたので、その部分の動作不良を改善すべく分解して手直ししたので、「バッテリーを交換」というリクエストだけの作業ではなく、いわゆる「子供の使い」よりはマトモな仕事ができて良かった!という作業でした。
 そして、軽い吹雪状態の中、作業をした帰路にOさんと人生に関する話をしていたんだけど、ついでにメシを食おうという流れになり、Oさんが飲みたいというので、Oさんが市街地に借りている駐車場に車を置き、飲みに行き、色々な話に盛り上がったのです。
 そして、そろそろお開きにする時間になり、Oさんがお迎えの電話をし、お迎えの車が到着したので、お見送りをして帰ろうと思ったら、何と、拉致(爆)されて、何度も遠慮したのに、結局オレまで送ってもらってしまいました。
 お迎えの主は、オレにとって「初めまして」の方ではあるけど、先月ナビを買ってもらった時の商品の送り先として荷物を預かってもらったり、このアホ日誌もOさんと一緒に読まれているなど、全く無関係とは言えない、すでにありがたい存在だったんだけど、まさか酔っ払いの送迎までしてもらうなんて、まさに今日はお2人で「至れり尽くせりボランティア」になっていただいて恐縮でした。
 ちなみに、2人は「ナイスカップル!」であると、勝手に太鼓判を押しておきます。(空気でわかります)

{トワイライト用語辞典「至れり尽くせりボランティア」}
 この言葉は、過去に紹介した他のトワイライト用語辞典の言葉同様、アホなオレがディーラー勤務時代に発生した言葉です。
 当時、そのディーラーの取り扱い車種の限定車に、車好きの方ならご存知な方もきっと多いイタリアの「イタルボランテ」製のステアリングが装着されていて、その限定車をオレたちボンクラ社員に説明するS常務(当時)が、何度読んでも「イタルボランテ」ではなく「イタルボランティア」と読んでいたのが発端である。
 「なんでS常務は、いつもワケのわからん読み方するんじゃろう?」、「”このハンドルは安くてええハンドルじゃのう”と言ってたから、イタリアのボランティアが作ったハンドルじゃと思い込んどるんじゃないか?」などという大方の社員の疑問を知ってか知らずか、どういう機会でも正確に「イタルボランティア」と連呼していたので、その一徹な姿!?を揶揄し、また、その限定車は、標準グレードに比べて価格差が小さいくせに、他にもマニア垂涎のシートなど、まさに至れり尽くせりの豪華装備だった事から、オレたちがコミカルに「至れり尽くせりボランティア」と言い出したのがきっかけである。

 実は自動車業界のオッチャンの一部でありがちな事であり、フォグランプを何度訂正しても「ホーグランプ」と言い続けた上司も他に知っているが、これらの間違いは、元々の語源を考えればおかしい事に気付くはずだが、そんな発想は残念ながら日本の自動車業界には、あまり無い(涙)
12月29日
 今日は、遠路はるばるオレの写真を見にIさんが広島に来たのです。
 以前から、オレが写真教室を担当してからの写真を見たいと切望されていて、それ自体は、よく聞く話なんだけど、個人的問題として、実はIさん、デザインや芸術系の勉強をされていて、そういう仕事をされていたのです。(商業撮影のアシスタントもされていたのです)
 そういう事もあり、当然Iさんの眼は厳しいと予想されるので、わざわざ見たいと言ってもらえるのは実に嬉しい反面、閻魔大王に判決を食らう不安のような部分もあったわけです。
 特に、教室を主宰しているギャラリーヨコタに展示しているオレの写真が、意外と絵画の先生からも好評らしいと聞いた情報を、つい言ってしまったので、「へぇ、そうなんですかぁ!ますます楽しみになってきました」とメールが届いたときには、ホントにドキドキもので、またもや穴を掘ってでも隠れたい気分になってしまったワケなのです。
 久々に顔を合わせたIさんは、全く変わりなく、また、いつものとても良い雰囲気も以前のままで、ちょっとした気遣いや気配りも満点で、それだけでもとても嬉しかったんだけど、1枚1枚の写真の見方は、とても丁寧で、「こりゃ見方からして全然違うわい!(汗)」という時間でした。
 そして、Iさんが「面白い」というポイントがとても面白く、「あぁ、やっぱり芸術的感性を持ち合わせていると、そういう面白い切り取りをするんだなぁ」と感心せざるを得なかったのです。
 その後、写真に限らず、色々な話で夜まで盛り上がったんだけど、今後Iさんのノウハウや感性を、オレのようなバッタ・カメラマンの能力向上のために、サポートしてもらう事に「勝手に」決めてきました(爆)
 というワケで、これまでの写真を見られた皆さん、今後のオレの写真を見て、「あれ?この作風、新枝のノリと違う気がする」と思われたら、それはきっとIさんの魂も込められた写真かも知れません。
12月31日
 久々にクラシックを聞きながら日誌を書いている新枝です。
 今年も、色々な意味で予想外な展開が続いたものの、何とかスジを通して頑張れたのは、ホントに皆さんのおかげであると感謝しています。
 皆さんにとって、来年は良い年でありますように、心から願って止みません。
 明日は、数年ぶりに朝から酔っ払いになる予定です。

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