トワイライト裏業務日誌 2004年3・4月
3月3日
 昨夜も長距離運転のハメに・・・・
 というのも、実は先日車検で納車した車が、納車の夜にアイドリングで放置していたらラジエターのリザーブタンクから冷却水を噴いたという連絡があり、その車を持ち帰ったのです。
 最初に連絡を受けた時に、非常に疑問を感じたのは、今回の作業内容と点検項目からすると、それに関連する部分の作業はなく、点検手順的にもミスが考えられないので、何で、納車の晩にいきなりそういう症状が出たのかという事でした。
 皆さんも、仕事で、多くの場数を経験されたりしていると、たまたま何らかの節目(今回で言えば車検)の直後に、点検項目の点検では発見できない故障が発生するというような、確率的には低いけど、場数が増えると必ず経験してしまうというパターンではないか?とも思ったし、納車直後に、腐れ縁&お客さん?であるS君は電気的な配線作業をしたので、その作業時に何かエンジン冷却系に支障を与える事をしてしまったのではないか?などという事が頭の中をグルグル回っていたのです。

 しかし、関連する部分の作業が無くても、別の作業を実施する時に、例えば配線に当たって抜けたという可能性などがゼロではない以上、どう対処するかというのは、こちら側でちょっとでも疑わしき事が可能性としてあれば、その事実関係が確認できるまでは、お客さんに不利益の無いような対処手順を考えようと思って、急遽代車繰りをして、代車を持って行って、その車を回収してきたのです。
 どのような手順で点検したり、原因を絞り込んだかというのは、あまりにも専門的になるので省略するけど、昨夜走行テストをしたり、今日も関連個所を徹底的に点検したところ、ウチの工場の車検としての点検漏れも、作業ミスも無かったので、一安心でした。(もちろん、お客さんには不幸な故障の発生には同情しています)
 その後、症状を再現させるテストを実施しながら、さらに色々調査してみると、通常の点検では推定できそうにない、過去の整備暦からの諸問題が影響してそうなカンジなのが推測できたので、明日以降は、それをどうやって立証するか、そしてお客さんと、何をどのような手順で進めていくかを相談する事になりそうです。
 今回の車の場合、2年前にウチではない別のところで中古車として購入されていて、原因の背景となった修理は、S君が購入前に実施されていると考えられるし、今回はS君がユーザーになって初めての車検であった事、そしてここしばらく、今回と同じ状況の使い方をしていなかった事が、問題部分の発見を遅らせてしまったというのが実相のようでした。
 でも、中古車として購入する場合、よく事故歴なんかは重要な判断基準として皆さんにも認識されているけど、今回のような事に関しては、かなり専門的な眼で、そういう疑いを持ちながらチェックしなければ判断できないけど、その後良好なコンディションで、車を使えるかどうかという意味では影響の大きな事なので、皆さんもそういう眼でチェックできる方が周りにいたら、購入時にアドバイスを求める事をオススメします。

{プロとしての姿勢}
 京都の鳥インフルエンザ事件を持ち出さなくても、最近の世の中には、プロとしての本当のプライドを疑いたくなる話があまりにも溢れかえっていて、仕事はともかく、プライベートでは、結構「ま、死ななきゃOK」みたいなノリのオレでも、いつもガッカリさせられています。
 今回の修理にあたって、一般的にはっきりと原因と思われる部位が無いのに、リザーブタンクから噴いたという事実から、背景を考えるために、オレのディーラー時代の先輩で、当時いつも一緒に”午前様”になるまで仕事をしていたMさんにも電話で意見を求めたんだけど、さすが元マツダサービスマンとして、最高峰の栄誉を得ているだけでなく、現場経験もスンゴイ豊富なだけあって、オレ自身も1つ勉強できるネタを提供してもらったのです。
 Mさんは、オレより先に独立したので、今もお互いの得意分野を連携させて助け合えている、オレにとってかけがえの無い仲間なんだけど、その電話の中で、「でも京都の鳥インフルエンザなんかの経緯見てると、オレ達って、何万倍も誠実な仕事の仕方をしとるよねぇ」などと話し合ったんだけど、やっぱりプロって、「疑わしきはお客さんの利益に」という姿勢が大切だと思うのです。
 今回も、万一ミスなどが介在している可能性も考え、時間と労力を使って、そういう対応をしたものの、結局は違ってミスは無かったものの、そういう姿勢を持って臨めた事は、良かったと確信しました。
3月6日 本当のコスト意識を!
 オレの(脱線)日誌にしては珍しく、2回連続マトモな仕事についての話です。
 この前は、「疑わしきはお客さんの利益に」というテーマで対処した話だったけど、今回はコストダウンについてです。

 今週の火曜に、90km先の都市に住む、すでに常連の筆頭とも言えるほどのご利用をいただいているIさんの板金を預かったのです。
 修復個所はフロントバンパーで、ぶつけたワケではなく、もしかして軽い当て逃げ?というような話だったんだけど、保険適応修理だったので、バンパー交換(最近は保険会社も交換じゃなくて手直しでというリクエストが多い)のOKを取って、新品バンパーを塗って取り付ければOKだなぁ・・・なんてカンタンに考えていたのです。(実際問題、カンタンな話なのです)
 ところが、カンタンに終われば、ここで紹介するワケはないから、皆さんも「こりゃカンタンな話じゃないだろうなぁ」とお気づきですよね?

 モチロン、不幸にもその予測どおりなんだけど、まず、注文したバンパーが塗装済みのバンパーだったのです。
 実は、カラードバンパーと言って部品の段階で色が塗られているバンパーと、素材(もしくは下地処理)だけで出荷されるバンパーがあるんだけど、一般的には、その時点で車が継続生産されている場合は色塗りで、生産完了してしばらく経過すると素材で設定されている事が多いのです。
 これは、継続生産中であれば、部品としてメーカーが部品メーカーから調達するルートの流通量を増やせばいいだけなのでカンタンなんだけど、生産を打ち切ると、メーカーが部品を調達する部門が、別の部門に移管される事や、各色在庫すると在庫量が膨大になるという理由などから、色無しに切り替えられる場合が多いのです。(例外も最近はあるんだけど、その理由や背景は省略します)
 今回のIさんの車は、ビックリするほど古いわけではないものの、生産打ち切りから数年が経過しているので、塗装無しだと思っていたんだけど、実は塗装済みだったというワケです。
 ま、これに関して予測が外れても、お客さんが困る理由では無いのです。
 ところが、その塗装済み新品バンパーの塗装が悪かったから、オレも協力工場も困ったのです。(お客さんはもっと困ります)
 オレも連絡を受けてチェックに行くと「こりゃアカンですね。メーカーに良品と交換してもらってから再取付するので、納車を待ってもらうよう、お客さんに連絡してみますわ」と言ってIさんに伝えた。
 もちろん、ウチのような遠距離の店をわざわざご利用いただくほどの心の広い方であるIさんは、快く理解していただいて、オレと同じようなコメントの「まさか新品部品がそんなとは思わない展開でしたね」とおっしゃっていた。
 オレも大変申し訳ないなぁ・・と感じながら部品再手配させて今日入荷したので、協力工場と開封してみたら&"$%*($%&・・・
 まさに、クリスチャンではないオレでも「OH MY GOD!」と言いたくなる光景だったのです。

 実は、今度入荷したバンパーは、前回よりももっと仕上がりの悪い塗装だったのです。
 今回のような生産終了車の塗装済みバンパーは、バンパーメーカーが塗装するのではなく、自動車メーカーによっては、バンパーメーカーとは関係無い下請けが塗装している場合も多いという話を小耳にはさんだ事があり、今回2本連続でシロートのような塗装の仕上がりを見て、これは少なくとも、あるロットがおおむねこのような程度の悪い塗装を行われている部品であると、オレも協力工場の代表者も直感したのです。
 アホなぁ〜と思いながらも、この対処をどうしようか考えようとしていると、協力工場の代表者が「新枝さん、こりゃ、また交換してもええことにならんと思うわ、これまでの経験でも、こういうケースの時には、手間ばっかりかかって、良い部品が届く事が無かったからねぇ。もう、これはお客さんの事を優先して考える事にして、ウチで塗装するほうがええですよ」と言い出したのです。
 要するに、色塗りのバンパーがある以上、保険では塗装費用は保険から出される事は無いけど、お客さん(この場合、Iさんとウチの事を指してます)あっての自分達だからと、費用を負担してまでお客さんサイドにたった提案をしてくれたワケなのです。

 皆さんもお仕事をしていらっしゃったら、例え取引先のほうが弱い立場であっても、こういう配慮までしてくれる取引先というのはうれしいですよね?
 オレも、モチロンその心遣いはうれしかったし、そういう配慮を持ったところだから、ウチの協力工場に選んだという経緯や、お客さんも満足してくれてリピートで入ってくれているという実績もあるのです。(かく言うIさんも、その1人)
 だから、目先では損かも知れないけど、決してその姿勢が、その会社にとって損だけでなく、メリットも生み出している事も確かなんだけど、オレの回答はNOでした。

 というのも、元々バンパーの仕上がりが悪いという原因は、いい加減な塗装で良しとした考えやチェック体制の甘さを容認している自動車メーカーにあって、決してこの協力工場には無いのです。
 さらに言えば、今回、この修理によって、この工場が得られる利益というのは、塗装済みのバンパーだったために、極論するとバンパーの脱着費用だけなのです。(ホントは塗装分の仕事も提供できるとオレは考えていたワケです)
 そういう薄利な依頼で手間を何度もかけさせた挙句に、塗装費用まで負担させるのが、あるべき姿だとはどうしても思えなかったのです。
 某自動車メーカーは、部品販売での利益を上げる目的で、コストを抑制するために技量の劣る会社でも、コストが安かったという理由(だと思う)で塗装させ、それを完成後にチェックする体制も敷いてこなかったワケだから、このコストを負担すべきなのは、もちろん自動車メーカーなのです。
 だから、協力工場の代表者に「そのお心遣いはありがたいし、最悪の場合は、甘えさせてもらう事になると思うけど、それではスジが違うので、ダメ元でメーカーと交渉してみて、事前チェックで良品を出荷するか、それができないのであれば塗装費用を負担するように求めてみますよ。オレが悪者になるのは構わないから」と言って、メーカーとの交渉を行った結果、メーカーの物流倉庫でチェックするのは難しいので、塗装費用を負担しますという了承が得られたので、一般的な対応ではないものの、この方針で対処する事にしたのです。
 ホントは、最初の不良はやむを得ないとしても、ちゃんとした部品が供給されるのがベストなのは言うまでもない事なんだけど、きっと現在供給している部品としての塗装済みバンパーの仕上がりが良いレベルにないと、メーカーの部品担当者も認識があるから今回の提案を受け入れたはずだし、そういう状況の中では、この選択がお客さんにも早く納車ができ、色々と手間をかけてもらった協力工場も、損をするどころか、ちゃんと、やってもらった仕事に対して、いくばくかの利益があがる仕事が増える事になるので、少なくともベターの選択だったと思っています。(もちろんお客さんの負担は増えません)
 今回のバンパー事件に限らず、世の中には間違ったコストダウンが横行していて、オレもよく「そりゃコストダウンじゃなくて、単なる手抜きじゃんか!」と言うことが多いのは、悲しい話ですよね。
 でも、今回もスジを通せた仕事にできたのは、そういう状況の中の小さな安堵でした。

 え?オマエはいつでも悪者じゃないかって??
 ひえ〜〜〜〜
 小市民のつもりの新枝でした。
3月10日
 皆さんも予定が狂う事はあると思うし、オレもモチロン誰にも負けない?くらい予定がコロコロ変わってしまうので、まさに一寸先は闇とは言わないまでも、なかなか自分の使いたい時間を使えないというジレンマもあるのは正直なところです。
 それで、去年の暮れから放りっ放しにしていた事が2件あったんだけど、今日、予定が急遽キャンセルになって、その瞬間にできる他の仕事をやり尽くしたので、懸案を解決すべく格闘したのです。

{懸案1}
 昨年夏から登場したウチのハイパーマシン?である「90式戦車よりも珍しい車」は、昨年暮れからブレーキジャダーが出ていた。
 これは、色々な原因があるものの、多くの場合はディスクプレートが歪んでいるために起こる現象で、ブレーキを掛ける際に、ABS付きの車でロックした時のように、タイヤの回転周期に連動して「クイッ、クイッ」とブレーキペダルにキックバックしてくるのです。
 オレの車の場合も、様々な症状の発症具合からディスクプレートが原因だと診断していたものの、自分の車の事でもあるので、放りっ放しだったんだけど、今日ようやく交換したワケです。
 近所の方からの好奇?な視線を浴びながら作業終了となり、タイヤもスキーをついにあきらめてノーマルに交換して試乗してみると、ジャダーが出ないのはモチロンだけど、ブレーキ扱いがかなり容易になりました。
 この車、ブレーキの扱いが結構難しく(個人的にはブレーキ扱いは、職業柄スムーズで上手いほうです)、「開発時にロクな熟成をしとらんわい」とメーカーの技術者に心の中で悪態をついていたんだけど、プレートがマトモになったら、ジャダーが消えただけでなく、比較的マトモなタッチになりました。(メーカーの方、エライすんません!)
 これで、普通の車に戻れますわい。

{懸案2}
 以前「豪華装備は故障の原因」というテーマで日誌にも登場したオフィスキャビネット。
 オフィス用のキャビネットだから、どうしても引き出しの中に収納する書類の重量が大きくなるので、シッカリした製品は、転倒防止の観点からも、例えば下の引出しを開けている時は、上の引出しが開かないようになっているんだけど、中の機構がおかしくなっていて、全部閉まっているのに、どの引出しも開けられないという「小さなな親切機構、余計なお世話」状態になる事が多く、コソ泥みたいに、工具を突っ込みながらいつも悪戦苦闘していたんだけど、今日、ついでにキャビネットを分解して動作理論を確認し、開閉ストップ機構が微妙な変形で誤作動していると判断したので、なんとその機構を固定して、開かずの扉状態を脱する事ができたのです。
 これでようやく安心して書類を入れる事ができるようになったんだけど、「叡智の勝利!」と思わず嬉しかった今日この頃です。
 でも、ホントは、長らく懸案になっているリクエストである車の改造の懸案をもっと進展させたかったんだけど、この短時間では、今ペンディングになっている部分については進展させる事ができないので、それを気にしながら2件を解決したんだけど、その懸案3を解決できるように、更なる努力をする事をここで誓います!
3月13日
 今週のある日、オレが週に1度登板している専門学校の卒業式があったのです。
 この日誌を読んでいる方の印象だと、きっとオレは、「人気者の非常勤講師」というイメージを浮かべている方が多いと思うんだけど、学生全員に完全に支持されているかというと、オレの力不足もあって、稀にではあるものの、そうでない学生もいるのです。
 特に、今回卒業になるコースの卒業生の中には、2年目にずっと反発していた学生が数名いて、正直言ってオレも「こんなに手を焼くのは初めてだなぁ」という印象があったのです。
 なぜ反発しているかというのは、カンタンに言えば、社会や人間への不信が募り募って心を閉ざしているのに、オレがアホのように正攻法で接しようとしているからで、これの功罪はとりあえず棚上げするとしても、後ろ向きな生き方をして、当座の問題に目をそむけたら、その時には一瞬ラクな気がしても、とんでもない金利がついて、後でさらに苦しむようになるから、小さな事からでもいいから、ちゃんと乗り越える努力をするようにしなければ自分にとって辛いだけだと言い続けてきたものの、その数名は、まるでシレッとしていたのです。
 とは言うものの、個人的には、本当に心を閉ざして反発しているのは、その中の限られた学生だけで、後は、いつも一緒にいる関係で、そのコアな学生に遠慮して、態度を改めたり、そのコアな学生を正す事ができないだけだと思っていたのです。
 世間一般の講義ならともかく、オレみたいに、会話のキャッチボールを続けながら色々展開していく講義を進める上で、こういう学生達の存在は、とても講義を進めにくくなるし、周りを悪者にする事で自分の心の平安を求めても自分達のためになるわけない姿勢なので、何とか自覚してもらいたいと思っていたのです。
 その状況を見て、同じコースの学生であるKクンも「オレ、あいつらにキレようかと思ったくらい、アイツらの態度には腹も立つし悩んでいるんですよ」と、かなり腹の割った話をしたり、それぞれの立場でできる事を考えたり実行したりしていたのです。
 しかし、残念な事に時間切れとなって卒業式を迎えたんだけど、これまでオレの姿勢の1つとして日誌でも紹介した「卒業式を迎える2年間の間に、ちゃんと個人個人に手紙を書いて渡して送り出せるような関係で接する」という考えがあるんだけど、今年だけは、この恒例の手紙を書くのを止めようかとも思ったし、謝恩パーティーも欠席しようかと思ったほどだったのです。
 最終的には卒業式の前の日に、「他に出席を楽しみにしてくれている学生のためにも出席するべきだし、手紙も最後のアドバイスでもあるので、それぞれの学生のために書くべきことは書こう」と決心して、夜更けまで書いたワケです。

 卒業式が済んで謝恩パーティーになって手紙を渡したんだけど、さすがに受け取る事を拒否する学生はいなかったものの、コアな学生は目を逸らしたままだったし、終わりまで親密な学生達は別として、会話がない状態だったのです。
 ま、それを覚悟して、問題を抱えている学生達の将来のきっかけになるように、これまでやってきたんだから、それはそれでしょうがないと思っていたんだけど、今日、コアな学生達の周辺にいたMちゃんから長文のメールが3通に渡って送られてきたのです。
 そこには、これまで本当にヒドイ態度で悪かったと思っている事、コアの学生がやっている事はおかしいと思っていたし、先生(オレのこと)の言う事が正しいと思っていたのに、周りを気にして、心とは裏腹に何も改められなかった事、そして、絶対に辛い立場に立たされていると思える先生を助ける事ができなかった事などがホントに悪かったと綴られていたのです。
 特に、ビックリしたのは、謝恩パーティーの後で、Mちゃんはコアの学生達に自分の考えをちゃんと伝えて、先生に謝ると、直接宣言したらしく、そのきっかけを作ってくれたオレの手紙に感謝していたのです。

 元々学校というのは、目的があって、手段として色々な教育手法があるのは当たり前だけど、その手法が知らず知らずのうちに目的化してしまっているために結果を生み出していないと感じているオレは、客観的な言い方で表現すれば「一般的じゃない教え方」を実践しているけど、それは言い方を変えると、そもそも本来の目的の達成のために、どういう手段を講じるのが望ましいのかという手段への回帰に過ぎないと思っているものの、今回のように、まだまだ力不足で、それに対して一部の学生の反応が得られなかったというのは、反省すべき点がまだあるという職務上の側面だけでなく、オレの本旨を理解してくれるには、まだ無理だったという面で残念だったんだけど、それを理解してくれた事も嬉しいんだけど、卒業後とは言え、周りに流されずに自分の意見を初めて言えたという、このMちゃんの努力や成長が何より嬉しかったのです。
 今日、オレにメールする時も「無視される覚悟」という悲壮な気持ちでメールしたらしいんだけど、無視するような気持ちなら手紙を書いて渡すわけないじゃないかと返事すると本当に喜んでいました。
 返って来た返事には「今まであんな態度な私を許してくれて嬉しいです。これまでの隙間の開いた分まで仲良くしてください★」と書いてあったけど、それはもちろんOKです。
 今後のMちゃんに幸せあれ!(まだ心の氷を溶かしてない学生達にも幸あれと願っているは、モチロンです)
 ちなみに、来週も、もう1つの学校の卒業式があるけど、こっちは盛り上がる事間違いナシです。
3月19日
 桜の勢いはとどまるところを知らないけど、広島のスキー場は、その余波?を受けて、軒並み繰り上げシーズンオフに突入のようです。(涙)
 ま、今の状況は、目の前の仕事だけでなく、懸案事項の検討や解決などで、とてもスキーに行ける状態じゃないので、ある意味、あきらめがついてホッとしてるんだけど・・・・あ〜でも行きたい!?

 というワケで、確定申告も、マジでギリな滑り込みだったし、政府の陰謀?の総額明示方式の対応も、まだまだ先行き遠い状態で、本来、1年の間で、最も息をつけるはずの短い期間が、慌しい期間に大変身しそうです。

{白い巨塔}
 終わりましたね〜。
 今回は、田宮二郎の作品と違って、医学関係の設定や術式、使用器具などが、現代の最先端に近いものがアチコチで使われていたんだけど、第1話から見ながら考えていた事は、財前の死因を何にするのだろう?という事でした。
 田宮二郎(映画版)の時には、後半を描いて無いし、TV版は見てないけど、原作は15年前に買って読んでいたものの、胃がんの肝転移というシナリオにはしないだろうなぁ〜と思っていたのです。
 でも、がん専門医である財前が、手遅れのがんで死ぬという基本シナリオを変更したのでは、討ち入りをしなかった忠臣蔵みたいに、話の根幹が揺らぐので、何を持ってくるのだろうと考えていたのです。
 原作では、当時の時代背景として、がん自体を財前に隠していたので、X線写真も別の人間のものにすりかえていたんだけど、最終回の直前に東教授が開腹してビックリというシーンで終わったので、同じようにCT写真をすりかえたという話なのかと思っていたら・・・そのテがあったかって感じでした。
 というのも、瞬間につぶやくものだから、正確な発音を聞き取りにくかった方も多いと思うんだけど、「はしゅ」って言ってたでしょ?
 あれは漢字で書くと「播種」です。
 漢字で書くと、何を勘違いしたのか、ニヤッとする男性の方々がいるのではないかと思ったけど、そう、まさにその「播種本能」の播種なのです。(昨日電話してきたTさんなどが持ち合わせている本能!・・・ね、Tさん)
 というのは、肺がんの、かなり初期の段階なのに、胸膜などにばら撒いたようにがん細胞が散って、そこから増殖するので、非常に対処のしにくいタイプなのです。(そういう経緯から、オレも写真に見えにくいとは思うけど、ドラマのように開けてみないとわからないかどうかは、医者じゃないので、そこまでは知りません)
 ちなみに、この播種は、ほとんどの場合、タバコを喫煙する人に起きるので、禁煙と受動喫煙の防止がテーマになっている今の流れに沿ったシナリオ作りにこだわった(財前は喫煙者)んだなぁ〜と、医学会の問題点を取り上げた原作の趣旨だけでなく、今の時流まで取り入れた社会派だと言ってもいい気合いの入り方だと思うけど、解説がないと、普通はわかりませんよね〜。
 オレは、興味があれば何でもパクつくという悪しき習慣の持ち主なので、昔、結構医学書を買いまくって読みまくった時期があり、多少の事は知っているんだけど、今のドラマや映画って、事前に予習しないと、ホントに作者の意図全部を楽しめないという恐ろしい時代に突入したのかも知れません。
 ちなみに、ウチにある医学書というのは、「家庭の医学」みたいな本ならいいんだけど、「腹部レントゲン読影テキスト」なんていう本まであったりします。(自分でもおかしいと思う)
3月20日
 HP更新の事前準備やヘッド脱着した車の納車前の長期テストに勤しんでいる新枝です。
 というワケでもないけど、今日の昼食は、ささっと済ませるために、かねてからの必殺技を繰り出してみました。
 それは、5つ星のレストランでもない、ファーストフードでもない、米軍の戦闘食です。
 正式には戦闘糧食(あくまでも日本的表現、あっちではレーション)と呼ばれる食料なんだけど、これは何も軍隊内でいつも食べているというワケではなく、今のイラクに派遣されている米軍だってベースキャンプにいる間は食べていないはずで、最前線などに投入された際に、部隊で自炊ができない時等に使用するものなのです。
 以前、別のツテで、自衛隊のそれを食べた事があったんだけど、当時は缶詰スタイル(今はレトルトパックが主流のようです)で、軍隊らしく茶色や深い緑色の缶で、「白米」「赤飯」「とり飯」などがあり、副食として「ウインナー」とか「タクワン」や「コンビーフ」などがあって、正直言うと主食は沸騰しているお湯に放り込んで25分程度もかかる、とてもじゃないけど面倒だし、太平洋戦争時代の戦闘食(握り飯にタクワン)のノリそのままだなぁと感じていたものです。

 では、米軍の戦闘糧食はどうかという話になるんだけど、まずメニューが豊富で、かなりのバージョンが存在しているらしく、今日食べてみたのはメインがPORK CHOPのジャマイカンスタイルソースのヌードル付き、それに塩分控えめのクラッカー、スパイスをかけてあるりんご、アイスクリーム、チェダーチーズ、コーヒー、ガムが1食分としてパッケージされているんだけど、メインのおかずもホッカイロみたいなヤツに入れておくだけですぐに温まる手軽さは、さすが、合理的な国の戦闘食だなぁ〜と感心してしまったのです。
 味については、ちょっとアメリカっぽい味付けだったのが、チョッピリ難点だけど、まあまあで、1食に色々なものが用意されているだけでなく、連続して1週間食べても飽きないように、色々なバージョンが用意されているらしいのは、日本ではすぐに個人の楽しみを制約する方向で考えがちな非常時への姿勢が、アメリカでは最前線にいても、食事くらいは楽しめるようにという配慮が感じ取られるのは勉強になりました。
 笑えるのは、それぞれの料理のパックに栄養成分表が明記されていて、炭水化物が何グラムで1日必須量の何パーセントというような表示がたんぱく質、脂肪、ビタミン各類、鉄分、総合カロリーまで詳しく表示されているので、アメリカじゃ戦闘食までこんな表示があるのかと、その徹底さにビックリでした。
 もう1つ、ビックリというか感心したのは、調味料、今回は塩とタバスコが同梱されていたんだけど、タバスコは、おなじみのあのボトルが思いっきりミニチュアになった形状のものが、そのまま入っていた事と、塩も日本のような食塩じゃなくて、ホントの塩が用意されていたのが、すんごいなぁと感じた事です。
 ちなみに、1食のカロリー総量は、コーヒーのミルクや砂糖を除くと1290カロリーでした。
3月24日
 まずは、お願いです。
 お願いと言っても、誰にでもお願いできる話じゃないんだけど、実は、トヨタの身障者対応改造に使用されている電動リフトの助手席用、もしくは2列目用を装備されている広島に比較的近い方で、そのリフトの構造と採寸にご協力いただける方がいらっしゃったら、是非ご一報いただきたいのです。
 というのも、その電動リフトをそのまま装備するという話であれば、さほど難しくないものの、そのリフトに改造を加える事で、依頼された方のリクエストに応えられるかどうかを検討していたのですが、どうしても実際のリフトの動作や寸法、そしてアームの構造などを確認しない限りは、検討するにも前に進まなくなってしまったからなのです。
 電動リフトというと、一般的には、ハンディキャップを持たれている方を、無理なく乗降してもらうためのモノという趣旨で開発されているものの、そういう方が運転するという前提での発想が無いために、どうしても改造で対応せざるを得ないために、それに対応できるかどうかの検討が必要になるのです。
 特に今回のケースの場合、電動車イスをお使いのために、車椅子で運転席横まで近づき、運転席に乗り込んで、車椅子は畳んでヒョイと室内に持ち込む事ができないために、椅子付きのリフトを改造して車椅子を載せる事ができ、しかも法規制をクリアするという作戦を企てているワケなのです。
 以前に比べると、何かと環境や器具が整備されつつあるこういう分野も、ちょっと個々の事情を加味できる対応をしようと思うと、思いっきり壁に当たってしまい、法的見解を国土交通省に出してもらうだけでも結構時間がかかったほどで、その先の技術的検討で行き詰まったのです。
 というワケで、もしそういう装備をお持ちの方で、ご好意に甘えさせていただける方がいらっしゃったら、よろしくお願いします。

{三菱ふそうリコール2}
 自動車メーカーの不祥事は、色々あるけど、ここに個別の事を書くのは珍しいのは皆さんもお気づきだと思います。
 でも、今回の件は、オレも2年前から設計上の問題だと思っていたし、表立った噂としても、それを肯定する話が多かったんだけど、特に最近の報道で違和感を感じていたのは、その過程でディーラーが、改善の意見書をメーカーに出していたと報道されていた事です。
 実は、一般的傾向として、自動車販売ディーラーは、文書でメーカーに対して何らかのアクションを起こす事が珍しいという、他の業界ではビックリされるような傾向があるのです。
 例えば、今回のようなハブの問題を現場であるディーラーが認識した場合、「こういう事例があったので、詳細を報告します」というような情報を上げる場合や、「保証期間が過ぎているものの、こういうような状況でもあるので、特別に保証対応を認めて欲しい」というような特認の申請を出す事はあっても、具体的に「何々に問題があり、これの設計の改善を要求する」というような文書を提出する事は、異例な事なのです。
 その異例な処置をとらざるを得ないと考えたディーラーは、表彰状モノだけど、その異例な対応をしなければいけなかった状況を汲み取って対応していないメーカーの対応には、メーカーの姿勢として大きな問題があったと考えるしか無いのです。

 実は、オレも以前同じような事をした経験があって、その時には、メーカー側から担当者が派遣されたものの、その派遣の趣旨は、状況を確認し善処するためではなく、「うるさいディーラーのヤツ(オレの事)を言いくるめて、因果を含めて来い」という意味合いだったのです。
 しかし、不具合の究明というのは、どんな事情があっても現場現物主義であるべきだと考えているし、それは間違いない事のはずで、そういう現場で起こっている事に耳を貸し、ちゃんと究明しない以上、何事も改善しないどころか、その誤魔化したツケは、必ず大きくなって返って来るはずです。
 オレの経験した件は、幸いにも、派遣された担当者と、喧喧諤諤の後に、ついに本音を明かしてくれただけでなく、その担当者は、戻ったら設計を改めるよう働きかける事を誓ってくれただけでなく、半年後には改善品になっていたので良かったんだけど、そういう対応をとれるメーカーの組織としての考え方になって欲しいものです。
4月5日
 消費税の総額表示対応に明け暮れた年度末でした。
 どっちが良いかは賛否両論あるんだろうけど、個人的に言わせてもらえれば、総額表示を義務付けておいて、そう頻繁に税率改定なんてされたら、はっきり言って暴動を起こしそうです!?
 TVのニュースのインタビューで、どっかの中小経営者が言ってたけど、「書き換え費用を政府に請求したい」というのは、気持ちが大いにわかります。(請求書送っていいですか?)

{現代3バカ”まっすぐ編”}
 何のこっちゃ?と思われるだろうけど、最近のオレの周りでの、実に盛り上がっているネタなのです。
 オレの長い付き合いの知人が言い出した事で、列挙すると1.里見脩二(白い巨塔)、2.恩地元(沈まぬ太陽)、3.オレなんだそうです。
 これは何の事かというと、政治優先というか、しがらみばかり気にした仕事の仕方ではなく、どんな時にも本質を曲げない仕事や行き方をしている3人だというのです。
 ただ、手放しに喜べないのは、それがあまりにも徹底しすぎているので、ウラの人間関係でつながる組織では摩擦があること、そして前出の2人とも世間一般的にシアワセな将来というワケではなかった事で、「じゃ、オレも世間で脚光を浴びる事も無さそうじゃね」と言うと、「まーそうじゃろ。オマエは無冠の帝王なんだから」と安心できないフォローで締めくくられたのです。
 でも、言われてみれば、バカみたいにまっすぐな傾向があるのは否定できないし、先日も「財前教授」みたいな、浮ついた野望テンコ盛りの仕事の連携先の責任者と散々議論になったくらいだから、江口みたいなカッコイイ里見じゃないけど、世間的に見ると「バカまっすぐ」なのは間違いないみたいです。
 ちなみに、恩地元というのは、白い巨塔の原作者の山崎豊子の小説「沈まぬ太陽」に出てくる登場人物で、恐らく仮名ながら実在する人物と思われる人です。
 この小説は、映像化されていないんだけど、白い巨塔に拒否反応が無かった皆さんは、是非読んでみてください。(これも長編だけど)
 いわゆる日本航空の内部での色々な事や権力闘争に巻き込まれても、その時その時の立場で遂行するべき仕事に邁進しているのに、「ここまでするか?」と思うような人事などに翻弄され続ける主人公の物語です。
 オレの周りでも、比較的プロ意識をしっかり持っている人には評判の良い小説なので、そういう生き方をしたい方にはオススメです。
 最後に補足しておくと、知人曰く「でも、オマエは仕事以外はテキトウだからなぁ〜」・・・だそうです。
4月7日
 朝運転していたら、幼稚園児くらいの子供と両親と思われる3人連れが楽しそうに歩いていたのです。
 公園の方向に向かっていたので、平日の休日を家族で公園の桜でも見ながら楽しむのかと思ったら、お父さんはスーツ姿で、ちょっと違和感あり!
 でも、もしかすると夜勤明けで、バス停まで母親と子供が迎えにきて、そのまま花見か?
 だったら、お父さんはある意味辛いなぁなんて想像を巡らしていたら、何の事は無い、幼稚園の周辺に似た組合せがゾロゾロしていて、単なる入園式のようでした。(爆)

{突然}
 皆さんは、突然@@というシチュエーションは大好きですか?
 ま、冒頭の「@@」の内容次第だというのは当たり前だけど、昨日の夕方突然オレの携帯が鳴ったのです。(ま、以前も触れたけど、電話は普通、突然鳴るものですが・・・)
 発信者を見ると、この日誌でも数多く登場していて、オレが非常勤講師として教えた最初の学生(当然現在社会人)で、当時アムロ似だったNちゃんだったのです。
 話を聞いてみると、車検切れになっている車の車検を頼みたいんだけど、来週の水曜につかえる?って事だったんだけど、納期的には何の問題も無いけど、2つの問題があったのです。

 というのも、たまたま今週の木曜からオレが出張なので、昨日(火曜)の翌日である水曜に取りに行かないといけないので、すでに予定している仕事とうまく調整しなければいけない事、そしてもう1つは、車検切れのために、そのまま乗って帰る事ができない事なのです。
 でも、「オマエは、いつもセイフティーローダーで板金や故障車を持って帰っているじゃないか?」とお考えの皆様。
 実はNちゃんの自宅周辺は、思いっきり広島近郊ではあるものの、運転に慣れていない女の子だったら泣きが入りそうなくらい、狭いつづら折れの道が続いている上に、交通量が多いのです。
 これまで、何度と無くNちゃんの家には行った事があるけど、まさかローダーで取りに行く事があるなんて考えた事が無かったので、通れそうかどうか、あんまり意識していなかったから判断できなかったけど、怖いもの知らずのオレがどう考えても、ローダーで行く自信は無かったのです。
 そうなると、後は以前中古車の試乗で触れた「臨番」(臨時運行許可証)を使うした方法が無くなるんだけど、それはあらかじめ車検証を入手して、自賠責を発行し、区役所に申請に行かなければダメで、元々出張前に仕事を片付ける意味で、結構多忙を予測していた今日、1度車検証を取りに行き、区役所で臨番をゲットし、改めて引き取りに行こうと思うと、とんでもなくハードスケジュールになりそうで、オレの基本的スタンスである「何とか希望に応える作戦をまず考える」ようにするものの、こりゃキツイなぁ・・・と思っていたのです。
 でも、一応、そういう作戦にして、昨夜は別件で市内に仕事に行って、予定が入っていた飲みがあって帰宅した直後(24時ごろ)にNちゃんから電話がかかってきて、「急にアレコレ無理言って悪いし大変だと思うから、今から書類持って行っていい?」と言いだしたのです。
 かと言って、それじゃオレも申し訳ないから遠慮したのに、「いいよ、いいよ」って、持って来てくれたのです。
 これまた”突然”深夜に書類が揃ったので、ホントに助かった!(Nちゃんありがとう)
 今日、協力工場のサービスマンと一緒に引き取りに行ったけど、とてもじゃないけど、ローダーが入れる道ではありませんでした・・・臨番取って無かったら、マジでヤバかった。

{今日のオマケ1}
 一緒に引き取りに行ったサービスマン曰く「カワイイっすねぇ。納車もオレ行きますわ」だそうです。
 きっと、オレが伴走してくれとリクエストしなくても、社用車のエンジンかけて待っているに違いない!(ロクなもんじゃないですよねぇ)

{今日のオマケ2}
 昨夜遅く書類を持ってきたというシチュエーションで想像を巡らせすぎたそこのアナタ!
 お父さんも一緒に来られてました。(爆)
 理由は、オレが危険な男だからではなく、Nちゃんはすでにアルコールが少し入っていたので、代わりに運転して来られたそうです。
 お父さんにも感謝です。

{今日のオマケ3}
 区役所の臨番窓口の担当者は、ディーラー時代のお客さんでした。
 というワケで、今日の格言「広島の世間は狭い!」(幕)
4月9日
 昨日から、仕事関連で関西に出張してきました。
 昨年の3月以来だったんだけど、微妙な変化を様々なところで感じ取った2日でした。

{装備品目録?}
 今回のように大都市圏でウロウロしなければいけない場合は、基本的に交通機関を使うので、カバンの中身の軽量化はとても大きな命題になるんだけど、やっぱり最低限必要なものを盛り込むと、自衛隊員のフル装備ほどじゃ無いけど、どうしても結構な重量になってしまうのです。
 まず、パソコン。これは、ウチみたいな店が出張するには必需品なのはいうまでも無く、B5ファイルサイズの軽量ノートにしているのは正解だと思っているんだけど、着替えや必要な資料等を詰め込んだカバンにパソコンを追加すると結構な重量感があるものです。
 それに加え、いつも止めの1発として携行しているものに、道中読む本(最低2冊)と時刻表(フルサイズのヤツ)があって、さらにせっかく専門書をふんだんに揃えている書店もあるからというので、内容をチェックしなければ買えないと思える本を出張先で購入すると、帰る頃には、相当な重さになってしまうのです。(相当な重さになるまで購入するなという意見もありそうだけど)
 今回も、帰る頃には相当な重量になって、出張から帰っているんだか、重量挙げ(上に挙げるワケではないので、”重量持ち”というべきか?)をしているんだかわからんと思いながら帰ってきたんだけど、次回からは削減しようと心に誓ったアイテムが時刻表なのです。
 元々不測の事態だけでなく、急な予定変更があっても瞬時に作戦を練れるために、時刻表は必ずと言っても良いくらい携行していたんだけど、よーく考えてみると、実はほとんど開く事が無いのです。
 というのも、実は時刻表と同じ目的を果たしているものをもう1つ用意しているので、「どう考えてもそれでええじゃないか」と結論付けたくなったワケなのです。
 ここで、同じ目的を果たしているモノを、例えば「駅すぱあと」のようなパソコンソフトだと予測した方も多いと思うけど、それは残念ながらブッポンです。
 「駅すぱあと」は、それはそれでOKなんだけど、常時パソコンを稼動させているわけではない(というより、バッテリーを考えると常時稼動なんてできるわけないので)、ふっと閃いた時に瞬時に使うワケにはならないので、別のアイテムを用意しているのです。
 そのアイテムというのは、ダイヤグラムというものなんだけど、「何じゃ、そのダイヤグラムは?」という方のために解説しておくと、縦軸に距離に応じた行程上の駅が、横軸が時間軸になっていて、各列車などの運転状況を斜めの線で表してあり、それを一目見る事で、どこに何時に到着するのかというのが良くわかる、いわゆるグラフの1種なのです。
 「でもオマエ、どの駅に何時に到着するのかというのは、時刻表でもわかるやんけ!」と、更にツッコミをお考えの方に説明すると、確かにそうなんだけど、ダイヤグラムの便利なところは、乗り継ぎ列車などを用意に検索できる事で、特に到着時刻から逆引きして、いくつもの列車を乗り継ぐシチュエーションだと、時刻表のアチコチのページをひっくり返す作業と違って、あっという間にシミュレーションできる優れものなのです。
 どの業界でも言える事なんだけど、プロが使うツールは、「特定の目的には便利」だからで、このダイヤグラムも鉄道関係者には重宝されているものです。
 ただ、オレの場合は、出張の度に、行動範囲を予測して、その範囲+アルファのエリアと、使う時間帯にある程度幅を持たせた時間帯の列車を盛り込んだ、毎回オリジナルな逸品?なのです。
 事前に作成するために、多少の時間がかかるものの、実に軽くて便利なツールなので、次回は時刻表抜きで出かけてみる事にします。
 けど、その分余計に本を買い込んだら意味が無い・・・・
4月12日
 知らん間に4月も半ばですか・・・・絶句!(早よ冬よ来い!?)

 ところで、関西出張の件で、「ホントは何しに行ったんや?」等とオレの行動を疑うのか心配してるのかわからんよーなメールを何通もいただいたけど、オレは「潔白!」です。
 ちなみに、1年ちょっと振りの関西を感じる事は何か無かったのかというといくつかあったので、2つ紹介しようと思う。

(その1)
 初日の夜に、難波の本屋に乗り込んだ後で、本をごっつう買い込んで一気に貧乏に変身したため、晩飯を節約すべく、千日前付近のラーメン屋に乗り込んだのです。
 ま、節約というだけでなくて、居酒屋なんかに1人で入ったら、間が持たないからというのが最も大きな理由なんだけど、それはともかく、ご飯はお替り自由という魅力的な看板に吸い寄せられたというのが正直なところかも知れない。
 そこの奥のテーブルに、どうみても10代と思われるギャルとオッチャン(オッチャンは10代ではありません)の組合せが居たのです。
 ま、親子と言えば言えないことは無いので、最初は気にしなかったんだけど、オレの背中越しに聞こえてくる話を聞いていると、どうもオッチャンがラーメン屋でギャルにラーメン奢って、口説いているようなのです。
 オッチャンとラーメン屋は、比較的同化しているけど、ギャルはかなり場違いなカッコをしてる。
 ところが、それよりもビックリなのは、ギャルが嫌がるふうでもなく、話にも付き合っているのです。
 東京的には、オッチャンが若いコを何とかしようと思うと、無理してカッコつけたがるもんだけど、さすが大阪!ミナミの男は合理的じゃ!と感心したワケで、皆さんもそういう下心をお持ちの方は、是非見学に!

(その2)
 街中を歩いていると、前方から巨人のローズみたいな感じの外人が自転車で近寄ってきて「すんませ〜ん、この道は”何筋”ですか?」と道を聞いてきた。
 他に連れが近くにいるワケじゃないし、目の前を塞ぐような止まり方をするわけじゃないし、気をそらせて、何か強奪しようなんていう感じじゃないので純粋に道を聞きたかったんだと思うけど、日本語のイントネーションも関西系だし、「何通り」とは聞かずに「何筋」と聞くあたりが「アンタ関西長いじゃろうが?」と突っ込みを入れたくなる聞き方でした。(ちなみに大阪では@@筋という呼び方をする道が多いので)

トワイライト名物 おバカと言えばS君 Ver.1}
 この日誌の、かなり古くから登場しているアホキャラで間が悪く、いつも抱腹絶倒の失敗ばかり繰り広げて、オレを必要以上に忙しくしているS君の事は、夜に車をひっくり返して、夜通しオレがセイフティローダーで取りに行ったとか、それがデカイ板金修理の直後だったので、家族内でSクンを、しばきあげるか、島流しにするか、やむを得ず修理するかという家族会議に介入せざるを得なかった(もちろん商売根性抜きで)とか、数え上げたらキリが無い逸話を、この日誌に残しているS君だけど、昨夜電話がかかってきたのです。
 その電話の内容は、まあ今回の日誌とは関係ないんだけど、24時ごろにオレがようやく仕事を済まして酒モードに突入したのを見計らっての電話攻撃だった。
 どうも話を聞いてみると、公園の駐車場で車を止めて数人で車内で飲んでいるようなので、「帰ってから飲まんかい!アホ」と言うと、朝まで出ないから大丈夫だよなんて事を言うのです。
 花見ならともかく、車内で飲んでどこが楽しいんや?と思いながら、ホンマに運転せんのだろうなぁ?とクギを刺して電話を切ったんだけど、その最中にパトカーが巡回していたと言っていたのです。(ま、深夜の公園だから不審に思ってもおかしくないですよね)
 その後、昼間にマジメ?に仕事に邁進していた新枝クンは、深〜い、深〜い眠りについたんだけど、寝入りばなに電話かメールの着信音がしたような感じだったけど、あまりに眠くてそのまま朝を迎えたのです。
 見ると、電話もメールも来ていて、Sクンだったのです。
 メールを見ると、「公園の駐車場に止めていて飲酒で切られた。どうにかならんの?」という内容だった。
 普通、公園の駐車場に止めていて、そこで飲酒しても、未成年でなければ検挙できないし、交通キップは切れないので、その事を書きながら「詳しく説明せい!」と言うと、どうも、公園内の駐車場から敷地内に道路をちょこっと車を移動してトイレに行ったら、そこで職務質問を受けて、きっぷを頂戴したらしいのです。(きっと巡回したときに、飲酒を現認して待ち伏せたに違いないかな?)
 公園内なのに、何でいけんの?というので、「オマエは学科を勉強しとらんのかいな。道路交通法の適用範囲は”道路とそれに準ずるところ”とちゃんと書いてあったやろ?外部と遮断されていない公園やスーパーなどの敷地内も適用範囲やで」というと、ビックリしていて、過去の違反前歴を挙げたので、それを計算すると60日免停確実でした。
 Sクンは、「2日も講習受けても1ヶ月近く車に乗れんのは困る」というので、「どアホ!何を言うとんや。世の中には知らない法律で裁かれる人だっているけど、オマエはちゃんと酒気帯びが犯罪で罰金や免停もあるのを知っていてやったんだし、昨日あんな事言ってたのに(敷地内を)運転したんだから、情状酌量の余地も無いじゃんか」と言うと、相当ガックリしていたのです。
 「どのぐらい罰金来るかねぇ」とか、「講習費用が高い」と嘆いていたけど、酒気帯びは違反の中でも悪質と判断されているので、もしかすると免停短縮カリキュラムの中で、あのボランティア活動を避けられないかも知れません。
 山口県西部の「ある都市」で黄色い「交通安全」のたすきをかけて、交差点で黄色い旗を振るSクンの姿が浮んでくると、思わず笑わずにいられません。。。
 というワケで、皆さんも道路じゃなくても、道路交通法は適用されますから、十分注意してくださいね。
4月14日
 またまたやってきましたオレの新年度を感じる儀式!?
 去年も同じ事を取り上げたんだけど、スポットで担当する講師として、今年度新しく担当する学生や受講生のみんなと顔合わせが今日だったのです。
 オレは、サラリーマン時代に、ほとんど転勤を経験していないんだけど、転勤で新しい任地に初出勤する時のカンジに似ていて、かなり緊張するものです。
 特に、今回は、厚生労働省主管の「教育訓練給付制度」が適用される講座を受け持つ事になったので、余計に不安もあったのです。
 「オマエみたいなヤツが、厚生労働省主管の講座だって!?オマエが受講するのでも場違いなのに、講師で関わるなんて、そりゃ、この世の終わりじゃ!」と、長年付き合いがある知人が突っ込みを入れてきたけど、オレ自身は、この制度が始まった頃に自分自身が受講した経験があるので、その頃の気持ちを思い出して、こりゃ受講者のヤル気だけは、ちゃんと失わせないよーな講義にしなくちゃいけないと思っているので、ま、がんばってみますわ!
 そうは言うものの、やっぱりオレが「お上」の仕事をするというのは、イメージに合いません・・・
4月15日 用意1秒・・動揺10分
 正直者?のオレは、ここでマヌケな失敗を告白して、自戒のネタに致します。
 実は、エアコンのコンプレッサーが故障している方から修理を依頼されていて、打ち合わせの上、「じゃ、コンプレッサーのタイプを確認する必要があるので、近いうちに実車確認しましょう」なんて言っていたら、花見時期のあの寒さがどっかへ吹っ飛んで、もう気温はうなぎのぼり。はっきり言って広島は初夏の雰囲気。
 そうなると、お客さんも”ゆであがる”ので、お客さんが出張中だけど、ちょっと車の下から覗き込んでチェックしようという事になって、広島の郊外に出かけたのです。
 この車は、いわゆる1BOXで、ギリギリ車の下に潜り込めるので、グランドシートだけ持って出かけ、着いた勢い?で潜り込むと「&"'%$(#!?」アンダーガードが付いていたのをコロッと忘れていたのです。
 そう言えば、別件で車を預かった際に、エンジン周辺にあるコンプレッサー周りを見た事があるんだけど、その時には別の作業をするためにアンダーガードを外していた状態になって、オレが覗き込んだのをスッカリ忘れていたのです。
 今日は、覗きこんでコンプレッサーのメーカーや機種をメモして帰るだけだったので、工具を持っていっていなかったのが、とんでもないウカツでした。
 横の隙間から覗き込もうと思っても、とても機種まで見ることができず、とうとう断念して、近くのホームセンターで取り外しに必要な工具を買って再挑戦したんだけど、その往復に10分無駄にしてしまいました。
 というワケで、十分準備する事の大切さを改めて認識して反省した新枝でした。

 ちなみに、工具を買うときに、最も安い工具を買うというのが、こういう場合の鉄則だけど、その買った工具は使用後に持って帰っても、既存の工具と重複すると、それはそれでムダになるという判断で、少し高かったけど、今まで持っていない工具を購入したので、投資は完全に無駄にはなりませんでした。
 転んでもタダでは起きない新枝です・・・・でも、そこまで考えるなら転ぶな!という説のほうが説得力ありですよね。
4月18日
 4月に入った途端にピタッと注文が止まった(例年の事なんだけど)のが、ここ1週間でポンポンとご注文や作業のご依頼をいただいたので、GWまでケツに火をつけて頑張ろうと覚悟している新枝です。

 「噂をすれば影」という言葉があるけど、皆さんもそういう経験はありますか?
 オレは、金曜に噂に上ったコから昨日(土曜)に3ヶ月ぶりに、土曜に噂に上った人からは今日1年半ぶりくらいに連絡があってビックリしているのです。
 金曜に噂に上ったSちゃんは、アウトロー軍団のOさんの教え子でもあり、Oさんと仕事で顔合わせした金曜に、ちょろっと話をしたんだけど、オレが別の学校で今年度から教えるコの中にSちゃんと1文字だけ違う珍しい名前のコ(Kちゃん・・・しかも、この名前はSちゃんのお姉さんの名前でもある)がいてビックリしたもんだから、Kちゃんを、昨年度から担当しているOさんに、その事を伝えるとOさんは「ふっふっふ。ビックリしたじゃろ?私もそう思ったから、わざとしゃべらずに、4月になったら新枝さんどんな反応するかなぁ?と楽しみにしとったんよ」と言うではないか。
 ホンマ、そんな事を楽しみにしてロクなもんじゃないねぇと言うと、「でSちゃん最近は元気?」というので、メールでは1ヵ月半、電話では3ヵ月半、実際には去年の暮れから会ってないんすよ」と返事をした翌日に電話かかってきたので、ビックリでした。(ちなみに、このネタに登場した人物は5名だけど、相関図を書かないとわかりにくいでしょ?)

 もう1人のサラリーマン時代の同僚であるMクンも1年半ほど会ってなくて、昨日ウチのビッグキャラである「手のおじさん」と長話している最中に、昔話が百出した際に、Mクンの話題にもなったものの、さっきと同じようにオレが「冬前にスタッドレス買ってくれた時が最後だから、もう1年半ほど会ってないんじゃなかったかな?」なんて話した翌日に、お父さんの車のタイヤの注文依頼でビックリでした。
 オレが中学生の頃(ずいぶん昔やなぁ)に、国語の先生が「あの人どうしてるかなぁ・・なんて誰かのことを思うと、相手も何となくそういう気持ちになるもんなのよ」と言っていたけど、まさにそういう心の波動というのを確信したくなるような2日間でした。

 もし、この国語の先生理論が正しいとすれば、これまでご利用いただいた4桁の数になるお客さん全員の噂をすれば、爆発的な売上になるかも?などとワケのわからんことを考えたけど、誰と噂すりゃいいのでしょう??(幕)
4月21日
 5時半に起きて6時から仕事と格闘した1日でした。
 夕方まで、立ちっ放しでしゃべりっ放し&暑さによる汗と冷や汗でノドもガラガラで、人間耐久試験のような日だったけど、夜は「噂をすれば影」のSちゃんと一緒に飲んだのです。
 その時の爆笑ネタやほんわかネタは割愛するとして、前回登場した去年暮れの「涙の行方」(という日誌タイトルを参照してください)の時のネタを紹介します。
 あの時は、ちょっと心の温かみが云々なんて書いていたので、さすがに場を壊しそうなネタは書けなかったんだけど、今ようやく書く覚悟ができたので、ここで告白します。

 その前回の「涙の行方」の時には、就職祝いとして飲んで、どういう話になったかは、過去の日誌のとおりなんだけど、途中でオレが飲むものを焼酎に切り替えたのです。
 その時に、カウンターに立ててあるメニューに「オリジナル焼酎 麦笑」と書いてあったので、それを迷う事無く注文したのです。
 そして、2杯目も同様に注文できたわけだけど、話が高ずるにしたがって3杯目へと突入すべく、別の店員に注文すると通じないのです。
 ん?ちゃんと聞いてくれんといかんじゃないか・・・と思いながら、メニューを指差すと店員は納得したようなので、安心しつつ、速攻でサーブされた3杯目を飲んでいると、Sちゃん曰く「ねぇ、さっきから何って注文しとるほ?」というので、「え?”ばくしょう”に決まっとんじゃん」というと、メニューを漢字部分の右を指差して「これ、むぎわらって書いてあるよ」というのです。
 「はぁ?なんて思いながら見てみると、たしかに「オリジナル焼酎 麦笑(むぎわら)とひらがなは小さく書いてあるのです。
 オレはてっきり、麦笑と書いて”ばくしょう”と読ませるのは、手の込んだ店だと確信していたんだけど、どうも爆笑だったのは、オレの深読みだったよーです。(恥ずかしい)
 その後、アルコールのせいではなく真っ赤になったのは言うまでもありません。
4月25日
 ニワトリ並みの起床時間で始まった日曜だけど、引き取りに行った先は、ちょっと風光明媚な感じで、待ち合わせ時刻よりも早かったので、エンジン止めて窓を開けていると、ウグイスの鳴き声が静寂の中で聞こえてきて、先日飲みの帰りに咲いている植え込みを一緒に眺めて「え〜、ツツジもわからんの?」とキツイ突っ込みを入れられたオレでも心洗われるようでした。

 今日の仕事の代表例は、テストモデルのボディーコーティングでした。
 実は、HPにもコーティングの処理については掲載していて、皆さんにご依頼をいただいているものの、そのコーティングとは別のタイプの処理を開発中なのです。
 その別のタイプの処理は、掲載しているフッ素系の処理と違うために、長所・短所は異なり、将来的には、ご要望に合わせて2パターンで対応する予定で、現在2年前から共同研究と実際の処理、そして耐久試験を実施している最中なのです。
 コーティングのページでも少し触れているけど、実はコーティングという商品の保証年数というのは、実にいい加減な事が多く、何を持って保証の対象になるのかという基準さえ明確でなく、例えば「3年保証」などと大きく叫んだもんの勝ちみたいなところがあって、世間のコーティングでも保証の長さと実際のクオリティとは比例していないケースが多いのです。
 そこで、ウチの既存のコーティングは、オレの大人しく遠慮がちな性格のとおり?(ムム?)、むやみやたらと大風呂敷を広げた長期保証でお客さんを釣り上げるなんて事をせずに、1年保証としか謳っていないんだけど、現在耐久テストを実施しているコーティングでは3年もしくは5年の保証を謳えるのではないか?という品質の手ごたえがあるのです。
 ところが、処理して3年も経過していないのに「3年保証」を謳うのは、いかに言っても良心がとがめるとオレだけでなく、協力工場の責任者も同じ認識を持っているために、深く静かに潜行したまま、少数のテストを行いながら耐久力も継続的に評価しているのです。(ここでぶっちゃけると、3年保証というコーティングを実施しているショップでも、実際に3年まで様子を見るかどうかはともかく、1年程度様子を見てから堂々と”3年保証”と謳うショップは、あんまり存在しないはずです)

 今回の、お客さんも、当然テスト段階のコーティングはご存知なくて、当初HPに掲載しているフッ素系のコーティングを前提にお問い合わせに対応していたんだけど、どうもご希望に沿えると思えなくて、「ご希望を満たせるコーティングもあるのですが、実は、まだ実験と耐久試験中のために、当面ご提供できないのです」とお返事したところ、何度もその処理を熱望していただき、それでは責任を持ってご提供できないので〜と説明したものの「保証などは無くても良いし、実験台になっても差し支えない」とまで言っていただいたために、フライングで処理させていただく事になったのです。
 最終的に協力工場の責任者に了解も必要だと考えているので、相談してみたところ「へぇ〜、そこまで言っていただけるんですかぁ。しかも、我々がバカ正直に耐久試験の結果を見てから商品化するという姿勢まで評価してもらえるなんて、マジメに仕事をやっていて評価してもらえるのは嬉しい限りですねぇ」と喜んでいたのです。
 というワケで、預かったお車を丹念に処理したんだけど、深いツヤはお客さんにも満足していただけたようです。

{今日の大発見}
 ちなみに、そのクルマはスバルのR2。
 R2というと、あの独創的なデザインばかり俎上に上るクルマだけど、引取りで乗ってみるとビックリした事がいくつかある。
 まず、ECVTのギクシャク感がほとんど気にならないレベルにまで改良されている事で、巡航中にマニュアルモードに切り替えてみた際に「7速」の表示を見て「え?こりゃECVTなのか」とビックリしたくらいです。
 そして、アイドリング時の振動の少なさ、そして静粛性は、きっと軽の中で群を抜いていると思うくらいの素晴らしさでした。
 お客さんに他の軽にも試乗されたのか聞いてみたところ、「試乗して、R2が群を抜いた良さだったので決めた」んだそうです。
 そういう面では、かなりいいっすよ!

{”麦笑”・・その後}
 はっはっは、読者の皆さんも爆笑していただけて何よりです。
 元教え子で、今もよく飲んだりするHクンも、仕事がクソ忙しいはずなのに、速攻で突っ込みメールを入れてくるし、あの後、日誌を読んでそうなお客さんに会うたびに「爆笑!」と挨拶されて、実に恥ずかしい思いをしましたわ。。
 みなさんもそういうネタがあるはず・・・・・是非投稿してください。

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