074-002 バルブに表示されているケルビンって、数字が多いほどいいの? 2000.10.30改定

 最近ヘッドライトバルブのパッケージに”5000k”などという見知らぬ表示をしているメーカーがあるのを見かけますね。
 これを見ると、ほとんどの場合”明るさ”を売り物にしているバルブに表示されているので、すの数字が多いほど明るいのではないかと思いがちですが、これは明るさの指標とは全く違います。

 5600kの”k”とはケルビンと読み、色温度をあらわす単位なのです。
 ん?「色温度ってなんだ?」と思われても不思議ではありません。
 普段色温度が高いとか低いとかなんていう表現を使われるのは、カメラなどの世界に限られるからなのです。
 色温度については、詳しく説明するととんでもなく長い文章になりますから省略しますが、太陽が朝日の出から日没まで観察すると太陽の色と太陽光が当たっているモノの色が違って見えますが、それは太陽からの光の量だけでなく色温度が違っているからなのです。
 人間の目は太陽の光に対して正しい反応をする特性がありますから、ヘッドライトなどもなるべく太陽光に近い色なのが、前方の対象物を誤認しないための条件なのですが、これまではフィラメントやバルブの中に入れているガスなどの関係で、やや黄色い光しか出せなかったのです。
 それが、最近の技術革新などで太陽光に近い光源を作り出せるようになったわけです。
 ちなみに太陽光は5500ケルビン(南中時)で、なるべく白色に近い発色を探すのであれば、4000〜5000ケルビンと表示されているバルブを購入するのが良いと思いますし、人間の視覚特性から考えると、そのあたりのバルブのほうが明るく感じると思います。
 仮にこの5500〜5600ケルビンより、数値が高くなったら、かなり青みを帯びた色になります。

 {参考}
 タングステンバルブは約3000ケルビン
 ハロゲンバルブは  3000〜4000ケルビン程度です。
 その他で       4000ケルビン以上の商品もあります。

 ちなみに、ケルビンの数値の根拠ですが、その数値の温度になっている鉄の色を基準にしているようで、例えば3000ケルビンの発色というのは、鉄が3000度になっているときの色と同じと考えていただければいいと思います。

 {ご注意}
 太陽光に近いバルブには、一部車検に合格しないものもあります。
 ご購入のさいには、使用用途をご検討の上、商品をお選びください。
 理由については、近日中に情報をアップする予定ですが、詳細はお問い合わせください。


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