031-015 | VICSでの情報機能に各社の違いはあるの? |
最近はVICSフルセットのナビも目立っているけど、VICS機能ってカタログで見れば、どれも同じように見える。 もし何か違いがあれば、教えて。 |
昔ならともかく、現在のナビには最初から3種類のVICSサービスに対応できるモデルも数多く発売されていますね。 そして、カタログでは、どのメーカーも同じようなことをうたっているのは、お気づきのとおりなのです。 もともとVICSのサービスというのは、それぞれサービスによって管轄官庁が違っていて、建設省だったり警察庁だったりして、そういった官庁主導で、基本的な規格が決められたという経緯があるのです。 そして、それを受信するための基本ソースなども、ナビメーカーではなくそういった管轄の官庁により決められていて、当初スタートした頃は、ナビの説明書はおろか、ソフトやVICS対応ユニットの説明書にさえ、ほとんど詳しいことが書いてありませんでした。 だから、地図上で渋滞情報を表示するレベル3の赤色表示(渋滞)黄色表示(混雑)の具体的な判断基準さえわからないありさまだったのです。 その後、多くのユーザーから様々なクレームが寄せられたせいか、少しは詳しく説明書に書かれるようになってきましたが、カタログを読んでみると、ほとんど機能の差が見当たりません。 確かに基本ソースは、ナビメーカーが作っていないし、VICSのビーコンやFM電波から提供される情報というのは決まっていますから、同じなのでしょうか? 実は、お気づきのように、かなりのメーカーの商品が同じ機能だけなのです。 でも、違う機能を盛り込んでいるメーカーもあります。 それは、例えば一般道の主要幹線に設置されている光ビーコンの利用法です。 この光ビーコンは、それぞれの車線に設置されていますが、すべてビーコンのID番号が違うのです。 光ビーコンからは、道路情報だけでなく、どのビーコンから情報を発信したかがわかるようにID番号も発信するのですが、個々のビーコンがどの位置のどの車線のものかというのは、あらかじめ公表されているのです。 したがって、ルート案内中に次の交差点で左折の案内が出ているのに関わらず、直進の車線を走行中であれば、ID番号から車線の違いを見つけることが可能なのです。 そうして、違った車線を走行中に、こうして予定していなかった車線のビーコンからの信号を受信すると、左折するべき車線に移動してくださいという案内まであるナビゲーションもあるのです。(この機能は多分1社だけです) もっとも、地方都市の幹線の場合、交差点の少し手前ではなく、かなり手前にビーコンを設置しているだけというのが現状ですから、十二分に有効とは言えませんが、首都圏では便利なケースも多いかも知れませんね。 その他、ビーコンの位置は判っているので、そこを通過するたびに位置補正をするという商品もありますが、D-GPSの普及や今回(2000年5月)変更されたように民間モードの誤差範囲の縮小で、実際の効果は少ないとは思います。 まあ、このようにカタログだけでは判断できないというのが、実際に道路で使用する上でのナビゲーションの機能や性能の違いなのです。 だから、皆さんも展示品やデモ走行画面だけで判断せずに、実際の走行中にどんな利用方法があるかなどを十分検討してから購入されるのをオススメします。 |